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消費者は喜んでサイバーセキュリティに対価を払う
2018.09.12

経営者のサイバーセキュリティ:パンドラの箱の開け方第3回

消費者は喜んでサイバーセキュリティに対価を払う

著者 山本 直樹

投資家は経営者よりも先を見据えている

「サイバーセキュリティに積極的に投資をすべき」と考えているのは、企業の経営者よりも、その企業に出資する投資家の方が多いかもしれない。

 PwCが実施した「グローバル投資家意識調査2018」の調査を見てみよう。以下の図1のグラフは、「顧客に価値のある製品やサービスを提供すること以外で、顧客との信頼関係を構築するためにどのような戦略や手法が有効だと考えているか」を問うたものである。

【図1】顧客との信頼関係を構築するために
どのような戦略や手法が有効だと考えているか

 この調査によると、64%の投資家が、顧客との信頼関係の構築には「サイバーセキュリティ投資の拡大が必要」と回答している。このほかの選択肢で60%を超えるものはなく、ダントツの1位である。

 一方で、経営者が「サイバーセキュリティ投資の拡大が必要」と回答した割合は47%。これは「顧客データの利用や管理に関する透明性向上(44%)」や「事業戦略の透明性向上(50%)」といった、他の設問とほぼ同じ割合となっている。つまり経営者は、サイバーセキュリティだけでなく、様々な手法を組み合わせて対応しようとしていることがわかる。

 投資家が、これだけサイバーセキュリティ投資を重視している理由は2つ考えられる。

 1つ目は、… 続きを読む… 続きを読む

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山本 直樹

山本 直樹

PwCコンサルティング合同会社 パートナー, PwC Japan サイバーセキュリティ事業統括

コンサルティング業界で20年以上の業務経験を持ち、金融機関や大手製造業などに対して、サイバーセキュリティ、ITガバナンス、アイデンティティ管理、事業継続管理、IT組織改革、ITコスト管理、内部統制など、幅広い分野のサービスを提供。入社以前には、外資系コンピューターメーカーの情報セキュリティ統括責任者として情報セキュリティ管理、顧客情報のプライバシー保護、インシデントレスポンス、事業継続管理、SOX法対応に従事した経験も持つ。日本市場においては、サイバーセキュリティやITリスク・ガバナンスの専門家として認識され、テレビ、雑誌、ウェブなどでのコメント・寄稿やセミナー・カンファレンスでの講演などを数多く務める。近著「サイバー攻撃に勝つ経営(日経BP社)(https://www.pwc.com/jp/ja/knowledge/publication/cyber-attack2017.html)」。公認情報システム監査人(CISA)、公認内部監査人(CIA)。

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