2018.07.21 Sat

 ビジネスの世界には、自然界と同様に、環境に適したものが生き残る「適者生存の法則」があります。市場環境が変化しているにもかかわらず、企業のあり方が変わらないのでは、いずれ成長は鈍化し淘汰されてしまうでしょう。生き残りを図るためには、周囲の環境に合わせて組織のあり方を変える「自己変革」を行う必要があります。

 人気のビジネス書「マーケティングとは『組織革命』である。 個人も会社も劇的に成長する森岡メソッド」(森岡毅/著、日経BP社/刊)では、市場の変化に合わせて組織を改革する方法が紹介されています。

 

「何が消費者にウケているのか?」は常に把握すべし

 本書では、自己改革できる組織の条件として「マーケティング戦略の元で、全社が連動して機能すること」を挙げています。

 ここでいうマーケティングとは、“消費者が抱く、自社ブランドに対する好意度を、読み解くことに集中する能力や働き”のことです。つまり、消費者が自社商品のどんな要素に惹かれているのかが読み解ければ、その結果を商品開発に反映し、「消費者から選ばれる商品」が生み出せる、というわけです。

 このようなマーケティング戦略が、商品開発と連動する体制が整えば、「売れる商品」に経営資源が集中できます。そうなれば、市場環境に変化が起きたとしても、マーケティング部門がそのことを察知し、商品開発の方針や経営資源の配分が変えられます。結果として、必要なタイミングで自己改革できる組織が構築されるわけです。

 

「変化を拒む従業員」を自主的に変える方法とは

 このような自己改革できる組織をつくることは、企業にとって利益となることは間違いありません。しかし本書では、その利益が組織に属する個人の利益と結びつかない場合、組織内部で「改革」に対する抵抗が発生する恐れがあると指摘しています。

 組織を改革するためには、これまでにはなかった新たな仕事が発生したり、従業員の配置転換が、どうしても発生してしまうものです。しかし、その新たな仕事を担当したり、異動の対象となった従業員が、環境の変化を嫌い、改革に抵抗してくる可能性があります。本書では、変化やリスクを恐れ、現状維持を望む人間の心理を「自己保存の本能」と呼んでいます。

 こうした自己保存の本能は、改革を進めるうえでネックになりがちです。しかし、経営陣からトップダウンで改革を進める場合は、この自己保存の本能をうまく利用すれば、むしろ改革はスムーズに進みます。

 具体的な対策の1つが、… 続きを読む

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酒井駿

酒井駿

株式会社ネクストアド(http://www.nextad.co.jp/)所属ライター

BtoBを中心に、IT・住宅・健康などさまざまな分野のオウンドメディアでコンテンツ制作に従事。マーケティングオートメーション(MA)の運用を支援するコンサルティングも手がける。

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