2018.04.25 Wed

 IT業界では、Googleのスンダー・ピチャイ氏、Microsoftの、サトヤ・ナンデラ氏、Adobeシャンタヌ・ナラヤン氏など、世界的なトップ企業のCEOに、多くのインド人が就いている。

 インドの新聞「THE TIMES OF INDIA」によれば、アメリカの科学者の12%、医師の38%、NASAの科学者の36%、米マイクロソフトの従業員の34%、IBMの従業員の28%、インテルの17%、ゼロックスの13%がインド人という調査結果が出ている。この数値を見ても、インド人の活躍がうかがえる。

 なぜ、インド人が世界の最前線で活躍しているのか? その背景には、いくつかの理由が考えられる。

 

多民族国家だからこそ生まれる謙虚な心

 最も大きな理由の1つに、インドが多民族国家であることが挙げられる。

 インドの公用語はヒンディー語だが、それ以外にも22の指定言語がある。インド人は、生まれ育った地域ごとに母国語を持ち、インドにおける母国語の数は448あるとされる。そして、母国語の数だけ、異なった文化が存在する。それゆえ、母国語や文化が異なる人と交流することが日常的に行なわれる。

 しかもインドで地方出身者の多くは、大学入学あるいは就職のために、デリーやムンバイ、チェンナイやバンガロールといった主要都市に住まいを移す。彼らが最初に直面する課題は、公用語のヒンドゥー語、準公用語の英語を使ってのコミュニケーションだ。もちろん、出身地でも、ヒンドゥー語や英語を一通り学習しているが、同郷の人間とコミュニケーションを取るような相互理解は難しい。

 そのため、疑問があれば理解できるまで質問し、とことん議論する。インド人が同じ質問を何度も繰り返すのは、お互いの理解に相違がないように、確認し合う習慣が身についている。

 つまりインド人は、母国に住みながら、言葉も文化も全く異なる外国人に囲まれたような生活を送っているといえる。

 しかし、そこに排他的な雰囲気は存在しない。なぜなら、インドには… 続きを読む

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見上すぐり

見上すぐり

株式会社ネクストアド所属ライター

B2B向けのデジタルマーケティング、IT関連の記事を専門とする。大手金融機関に勤務後、米国発のインバウンドマーケティングやデジタルマーケティングを導入したサービスで日系企業の海外進出のサポートにたずさわる。現在はインド在住。

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