政府は現在、労働環境の改善のために「働き方改革」を推進していますが、これに加えて「同一労働同一賃金」も、同じく労動環境の改善施策として挙げられています。

 同一労働同一賃金とは、「同じ仕事に従事する労働者は、正社員や契約社員、アルバイトといった雇用形態に関係なく、労働の種類と量によって賃金が支払われるべきである」という考え方です。

 もしかすると「正社員と非正規の従業員は、賃金が違って当たり前」と考えている人もいるかもしれませんが、その考えのままでビジネスを続けると、今後はさまざまな不都合が訪れる可能性が高いです。

 

正社員と同じ仕事をしていても低賃金で働かせているのが現状

 日本では、非正規社員に対して、正社員と同じ仕事をしていても、“非正規だから”と低賃金で働かせているのが現状です。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、平成28年の非正規社員の給与割合は、正社員の65.8%となっています。

 こうした状況で、同一労働同一賃金を導入し、非正規社員の給与を引き上げることで、労働者側、雇用者側それぞれにメリットがあると考えられます。たとえ労働者側は、非正規社員の給与が高まることで、働くモチベーションのアップが期待できます。一方で雇用者にとっては、労働者側のモチベーションアップにより、労働環境の不満による離職が防げます。

 総務省の「労働力調査」によると、全雇用者のうち非正規社員(非正規雇用者)の占める割合は「37%」となっています。つまり、同一労働同一賃金が徹底されることは、労働者の1/3以上を占める非正規社員の待遇改善にもつながることになります。

 

同一労働同一賃金はすでに法律で規定されている

 もちろん、雇用者側のデメリットとして「同一労働同一賃金にすると、非正規社員に支払う給与が増えてしまうので困る」という意見もあるでしょう。ですが、実は同一労働同一賃金は、すでにある法律で規定されています。そのため、たとえ企業側が困る、困らないにかかわらず、正社員と同じ給与を非正規社員に支払うのがルールなのです。

 このことを規定している法律が、… 続きを読む

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菅田 芳恵

菅田 芳恵

グッドライフ設計塾 代表 

49歳から2年間で7つの資格を取得し、現在、特定社会保険労務士・産業カウンセラー・キャリアコンサルタント、ファイナンシャルプランナー等13の資格を活かしてセミナー講師、人事労務コンサルティング、コラム執筆等幅広く活動をしている。得意な分野は、ワークライフバランス、ハラスメント、メンタルヘルス、残業削減、ライフプラン、資産運用多岐にわたる。

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