「残念な会議」を「実りある会議」に変えるためには、会議の無駄を省くだけではなく、会議のやりがいも高めることが必要である。
これまで3回にわたって、会議を生産性の要素・インプットとなる投入資源・時間をいかに減らすか、そして成果貢献や会議参加者を活性する方法を紹介してきた。最終回である第4回は、「残念な会議を減らし、良い会議を実現する」ため、より実践的なコツ・小技を紹介する。
会議のコツ1:準備や片付けなど「ロス」の時間も考慮する
会議には会議そのものだけではなく、前後に準備や終了後の対応時間が発生する。会議そのもののルールを設定する例は多いが、前後工程は抜けがちである。前後工程も対象にして、「こうすべき」「べからず」ルールを設定することが時間短縮に有効である。
たとえば「○分前集合、○分前終了」といったものである。会議室予約設定が60分だとすると、会議は60分間フルには開催できない。準備・後片付けや人の入れ替えなどで、前後に数分ずつのロスが発生する。このロスを考慮して会議を進めないと、次の会議は遅れてスタートし、迷惑をかけることになる。60分予約の場合、現実的に55分程度で会議を実施する前提に立ち、予約時間の数分前に全員が集まり、予約終了の数分前に終わらせる必要がある。
会議のコツ2:ルールはシンプルに。「意思表示」も条件に入れるべし
よく「会議○箇条」といった会議ルールを部屋に掲示している会社を見る。が、従業員から殆ど認知されていなかったり、形骸化した状態が極めて多い。
理由は2つ。1つはルールそのものが多すぎて(たとえば10箇条とか)覚えられないため。もう1つはそれらルールを会議中に意識させる行為を主催者が行なっていないためである。ルールをシンプルにし、かつ会議の都度、全員で再確認・合意を取るようにすべきである。どれくらいがシンプルかというと、理想は3つ、多くて5つ程度である。
ルールに是非入れてほしいのは… 続きを読む