『動機づけのマネジメント ―最高のマネジャーがやるべきたった1つのこと』(横田雅俊/著、プレジデント社/刊、2017年)によると、たとえ上司というビジネスリーダーの立場にある人でも、部下に話を聞いてもらえないケースがあるといいます。
本書によれば、それは上司の「話し方」が問題としており、話し方を工夫することで、部下の心にも熱意が伝わり、部下もやる気を持って自分から動き出すといいます。
第1回目の「やらされ感」に続き、今回は本書から、部下に対する熱意の伝え方、やる気の引き出し方を解説します。
部下は「誰が言っているか」で聞く/聞かないを判断している
横田氏は本書にて、部下が上司の話を聞かないのは、「何を」言うかではなく、「誰が」言うかの違いであるとしています。
たとえば、上司が何も言っても聞かなかった部下が、研修やセミナー講師が言ったことは素直に聞き入れる、というケースもあります。反対に、外部のコンサルタントが話す言葉に納得せず、結局は上司の言うことの方が、部下の心に響く場合もあります。結局、人間は「メッセージを発信するのにふさわしい人物が伝えているかどうか」によって、聞く・聞かないを判断しているのです。
それでは、部下に熱意を伝えられる上司は、部下に話を聞いてもらえない上司と何が違うのでしょうか。横田氏はその答えを… 続きを読む