会社の離職率の高さに悩むビジネスリーダーも、少なくないのではないでしょうか。いつも優秀な社員と長く共に働けるよう、待遇を改善したが、なかなか良い効果が現れない。そんな経営者は、会社の「目的」と「目標」を混同している可能性があります。
今回は、会社の「目的」と「目標」を明確に区別することと、その結果として社員に喜びと「働きがい」を生み出す方法を解説します。
「働きがい」で社員のモチベーションを上げる
「社員のモチベーションを高めるにはどうすればいいですか?」
経営コンサルタントという仕事柄、こんな質問をよく受けます。同じような悩みを抱えている経営者は多いのではないでしょうか。結論から言うと、モチベーションを高めるためには社員の「働きがい」を高めることです。それができていれば、自然にモチベーションは高まるものです。
たとえば、ディズニーランドに行くとき、多くの人は思わずワクワクしてしまいますが、それは意識的にモチベーションを上げているわけではなく、あくまでも自然に上がってしまうものですよね。仕事も、本来はそうあるべきですし、そうすることができるのです。
ところが世間では、毎週日曜日にテレビで『サザエさん』が始まると、明日の会社のことがよぎり憂鬱になるという「サザエさん症候群」という言葉があります。「日曜日に『笑点』が始まると、明日からまた1週間が始まると思ってイヤになる」と言う方もいました。これでは、サザエさんや笑点に申し訳ないですよね。
健康でエネルギーのある、人生の一番良い時間帯を仕事に費やしているのに、会社に行くことが、つらい、苦しい、きついものだとしたら、非常に勿体無いことです。人間は楽しいことをするときには、自然とモチベーションが上がるもの。そして、「働きがい」が上がれば、自然にモチベーションは上がるものなのです。
「働きがい」とは「目的」を見つけること
離職率を上げないために、給与や仕事環境の改善に取り組むことにもちろん効果はありますが、一番重要なのは、… 続きを読む