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ポジティブな思考習慣がモチベーションを生む
2019.04.11

今すぐできる組織の改善第78回

ポジティブな思考習慣がモチベーションを生む

著者 古川 武士

「仕事で目標を達成したい!だけど自分をうまく乗せられない……」

 そんな人のために、今回はポジティブな言葉を無意識に思考し、モチベーションを生み出す方法を紹介します。

 

ビリーフが行動を左右する

「できると思ったらできる!」「できないと思ったらできない!」という考えかたは、精神論だと思われるかもしれません。しかし心理学的には、ビリーフ(自分が無意識に正しいと信じる考え)の違いが、それぞれの結果をもたらすと考えられています。

 たとえば「行動をすれば道が開ける」と信じている人は、実際に行動を起こすでしょう。逆に「自分にはできない」と思い込んでいると、無力感が押し寄せ、行動を起こせなくなります。そこから得られる結果によって、自分の無意識の考え、すなわちビリーフはより強固になっていきます。

 行動から良い結果が得られれば、より自分を信じて次の行動につなげていくことができます。反対に、行動を起こせないと、何も結果は得られず、ますます「私はできない」というビリーフを強化させてしまうのです。このように無意識の思考は行動につながり、結果にも反映されてしまうのです。

 ネガティブなビリーフは、自分と人生を押し下げてしまう思考習慣です。日頃のネガティブビリーフは、気持ちを落ち込ませたり、目標をあきらさせたりすることにつながります。

 自分の望ましい行動にブレーキをかけ、やりたいことがあっても踏み出せない、ついやりたくないことをやってしまうという行動の裏には、ネガティブビリーフが眠っているかもしれません。例えば、「私は愛されていない」「人から嫌われてはいけない」「失敗をしてはいけない」といった思考習慣は、ネガティブビリーフになってしまいます。

 一方でポジティブなビリーフは、人生と自分を引き上げる思考習慣です。自分の望ましい未来や目標を叶えるためにモチベーションを与え、行動することを強力に後押ししてくれるものです。ポジティブビリーフは、「私は運がいい」「世の中は頑張る人を応援してくれる」「人を応援すると自分も幸せになれる」といった思考習慣から生まれます。

世界をポジティブビリーフを通して見るのか、それともネガティブビリーフを通して見るのかで、私たちの行動は大きく変わります。

 

ポジティブビリーフを言葉にする

 ビリーフは言語化することで、より力を発揮します。

 たとえば私は、自分のビリーフを、先ほど例にもあげた「行動すれば道は開ける」という言葉にしています。

 私が独立したときは、無料コーチングを1000人に依頼し、出版時は33社に企画書を送付、営業では毎日30件もの電話をしていました。とにかく行動量を増やすことで、結果が出る確率は上がりました。このような過程から自分のビリーフを「行動すれば道は開ける」という言葉にし、常に意識しています。

 人によってビリーフは違います。ぜひ自分のポジティブビリーフを言語化してみてください。

 

座右の銘から、行動を起こすエネルギーをもらう

 反対に、好きな言葉をビリーフにしていくという方法もあります。

 座右の銘をビリーフ化することで、辛くてももう一踏ん張りできたり、勇気が湧いてきたりして目標達成の後押しをしてくれます。常にやる気を駆り立てる言葉に触れることで、無意識レベルの考えに落とし込まれ、モチベーションを作り出すことができるのです。

 具体例として、私が大切にしている言葉を紹介したいと思います。

 

「あなたがどう生きたいか?すでにそれは心と直感は知っている」スティーブ・ジョブズ

 人は答えを外に求めがちです。しかし「答えはすでに心の中にあるんだ」と言い聞かせることで、自分の内面への問いかけに集中できます。

 

「人生は重荷を負うてと遠き道を行くがごとし、急ぐべからず」徳川家康

 目先の利益や結果に目が奪われがちな時は、この言葉を思い出します。「自分は10年後や30年後、さらに100年後にどうありたいか?」といった、未来について考える時に響く言葉です。

 

「失敗はない、ただ経験があるだけ」NLP(Neuro Linguistic Programing)

 どんなことをやっても失敗することはあります。それを失敗と捉えるか経験と捉えるかでは、全く意味が違います。

 

 このようなポジティブビリーフを言葉として持つことで、自己対話が変わり、行動に移すモチベーションが生まれます。

 ぜひ、過去の成功体験から自分のビリーフと言葉を探ってみてください。そして座右の言葉をノートに書き出し、ことあるごとに自分の状況に当てはめてみてください。それが自らのビリーフとなり、自己対話の言葉になっていくでしょう。

※掲載している情報は、記事執筆時点(2019年4月10日)のものです。

古川 武士

古川 武士

習慣化コンサルティング株式会社 代表取締役

関西大学を卒業後、日立製作所などを経て06年に独立。約2万人のビジネスパーソンの育成と、約500人の個人コンサルティングの経験を元に、習慣化をテーマにしたコンサルティング会社を設立。個人向けの習慣化支援、企業への行動定着支援を行っている。著書に『30日で人生を変える「続ける習慣」』、『新しい自分に生まれ変わる「やめる習慣」』『人生の主導権を取り戻す「早起き」の技術』など17冊、70万部がある。

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