悪い習慣は続くのに、なぜ良い習慣は続けられないのか。多くのビジネスパーソンが持っているであろうこの疑問には、実は感情が絡んでいるのです。そこで今回は、感情の力を生かした習慣化の方法を紹介します。

 

良い習慣、悪い習慣は感情から生まれる

「習慣は感情から生まれる」――。私が習慣化のコンサルティングに携わる中で、たどり着いた実にシンプルな真理です。

 夜更かし、ゲーム、お酒の飲み過ぎ、ネットサーフィンなどの習慣は、「意思や根性」とは無縁に続けてしまうものです。理由は「行動から得られる快感」が大きいから。夜更かしで自由を感じたり、お酒でストレス解消になったり、ネットサーフィンやゲームは脳に新鮮な刺激をくれます。快感の感じ方は様々ありますが、そういった感情が悪い習慣を続けさせているのです。

 一方、運動や早起き、日記、片づけなど良い習慣が続かない理由は、スタート当初の苦痛が大きいからに他なりません。

 しかし、一定以上続けると苦痛が減少し、快感が増してきます。

 ジョギングや早起きの場合、スタート当初こそ「筋肉痛がある」「しんどい」「眠い」という苦痛から挫折しそうになりますが、1か月を超えると「運動するとよく眠れて次の日が爽快!」「早く起きると余裕が生まれる、好きなことができる、生活の主導権が握れる」と感じられるようになります。こうなればシメたものです。

 私が習っている極真空手のケースで言えば、ハードな稽古による苦痛を、毎週どこかで2時間味わなければいけません。しかし、「強くなれる」という快感は、この苦痛を埋めて余りある強い感情です。そのために、日常、筋トレや体力づくりをやっておこうと時間を作るのです。

 また、禅堂での座禅も続けていますが、2時間胡座(あぐら)をかくと足は痺れ、感覚がなくなります。体験者の9割は1回でやめていきますが、私が2年以上継続しているのは、座禅をすることで得られる「深い静けさ・静寂」「言葉では表せない豊かな感覚」があるからです。

こうして見ると、人はいかに感情に突き動かされているかがわかります。私たちは心にプラスの感情を増やしてくれる行動を続け、マイナスの感情になるものをやめようとします。だからこそ、続けたい時には「感情にフォーカス!」するのが重要なのです。

 

【感情力を生かした習慣化の方法その1:.早起き】

それでは、具体的にどのように習慣化すれば良いのか、いくつかのテーマを元に、習慣化のポイントをを紹介します。

 まずは「早起き」です。早起きをしようと決心した際、最初に直面する苦痛は… 続きを読む

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古川 武士

古川 武士

習慣化コンサルティング株式会社 代表取締役

関西大学を卒業後、日立製作所などを経て06年に独立。約2万人のビジネスパーソンの育成と、約500人の個人コンサルティングの経験を元に、習慣化をテーマにしたコンサルティング会社を設立。個人向けの習慣化支援、企業への行動定着支援を行っている。著書に『30日で人生を変える「続ける習慣」』、『新しい自分に生まれ変わる「やめる習慣」』『人生の主導権を取り戻す「早起き」の技術』など17冊、70万部がある。

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