今すぐできる組織の改善(第55回)

「指示待ち」「リスク回避」傾向の部下をどう変える?

2018.04.30 Mon連載バックナンバー

 上司としては、部下が自分で考えて動くようになることが一番の理想です。しかし、上司はとかく「自分で考えろ!」と言いがちであり、これでは部下も「何を考えたらいいか分からない」と、噛み合いません。

 今日は部下が「自分で考える」習慣を身につけるために、上司はなにができるのか、そのための「質問習慣」を紹介します。

 

「指示待ち」「リスク回避」傾向の部下は、どう育てるか?

 40代の総務部主任Aさんには、Bさんという部下がいます。Bさんは入社して今年で3年目、新人期を過ぎ、そろそろなんとか一人で考えて動けるようになってもらいたいところですが、「この資料はどう作れば良いでしょうか?」「念のためチェックをお願いします」と、“指示待ち”、“リスク回避”の傾向が強く、Aさんは育成に悩んでいました。

 Aさんの時代は、厳しく叱責されながら仕事を覚えたものですが、今の時代は「パワハラ」と言われかねず、指導も慎重にならざるを得ない状況です。こんな状況の中で、自分で考えて自分で動く部下を育成するためにどうすればいいのでしょうか?

 

自分で考えることを促すため、4つの「質問習慣」からはじめる

 部下を「自ら考えて、行動する」ように育てていくためには、自分が行なう仕事の意味を理解し、次の行動を促すための問いかけを絶えず行っていくことが必要です。以下のような4つの「質問習慣」を身につけるところからスタートさせます。

 

【質問習慣1】WHY思考を育てる

 部下が自分で「何をするか?(WHAT)」、「どうすればいいか?(HOW)」を考えられないのは、「なぜやるのか?(WHY)」が定義できていないからです。自ら考え、動くためにはWHYを考え、つかむ力が身につく思考習慣(=WHY思考)を育てていくことが大切です。

 しかし、自ら率先して動くのではなく、オペレーションを丁寧に、かつ正確にこなすことが得意なタイプの社員もいます。彼らにとってWHY思考は、自然な発露として鍛えられるものではありません。だからこそ、それを促す存在として上司との関わりが重要になるのです。

 そんな社員がWHY思考を身につけるためには、彼らへ問いかけるべき質問が必要です。たとえば資料作成をする際は、「どのような場面で、誰が、なんのために、この資料を必要とするのか?」「その資料は判断するためか、状況を知るためか、行動を促すためか?」と考える視点を付与することが重要です。

 部下への質問イメージは、以下のようなものが考えられます。… 続きを読む

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古川 武士

古川 武士

習慣化コンサルティング株式会社 代表取締役

関西大学を卒業後、日立製作所などを経て06年に独立。約2万人のビジネスパーソンの育成と、約500人の個人コンサルティングの経験を元に、習慣化をテーマにしたコンサルティング会社を設立。個人向けの習慣化支援、企業への行動定着支援を行っている。著書に『30日で人生を変える「続ける習慣」』、『新しい自分に生まれ変わる「やめる習慣」』『人生の主導権を取り戻す「早起き」の技術』など17冊、70万部がある。

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