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いきなりステーキに敗北?ケネディの戦略ミスとは
2017.10.13

経営者が知っておきたいビジネス理論入門第96回

いきなりステーキに敗北?ケネディの戦略ミスとは

著者 安部 徹也

営業停止に追い込まれた『ステーキカフェ ケネディ』

 東京都内を中心に『ステーキカフェ ケネディ』を27店舗展開する株式会社ステークスが自己破産を申請し、営業停止に追い込まれました。

 株式会社ステークスは1998年、現社長の中路優理氏の兄と父親が『ステーキ&カフェ ベリーズ』を中目黒にオープンして事業をスタートさせます。

 その後、2号店は『ケネディ』、3号店は『ステークス』と、違うブランド名で多店舗展開を図っていましたが、2005年に兄が経営を離れるのと入れ替わりで社長に就任した優理氏は店名を『ケネディ』に統一し、首都圏100店舗のチェーンを目指して陣頭指揮を執ることになります。

「おいしいものを大衆価格で召し上がっていただく」という同社の理念は、デフレ経済下で顧客の支持を得て、2005年からの4年間で20店以上を出店するなど、勢力を拡大。

 一方、急速な拡大に人材が付いてきていないと判断した優理社長は、チェーンとしての土台をしっかりと築くために一旦出店を凍結し、お客様に対するおもてなしの精神の育成など、人材教育に力を注ぎます。そして、2年間みっちりと社員を教育した後に、出店攻勢をかけて再び拡大路線を歩むことになるのです。

 『ケネディ』は、ステーキが手軽な価格で食べられると、マスメディアでも注目を浴び、影響力の大きいタレントが「よく利用する」と人気番組内でコメントしたことから、顧客が殺到するようになり、2014年12月期には17億6,700万円の売り上げを計上します。

 ところが、ブームは長く続かず、同じようなコンセプトのステーキハウス事業に大手が参入してくると業績は急速に失速。

 2016年12月期には14億1400万円にまで落ち込む一方で、負債は13億8000万円にまで膨らみ、最終的に資金繰りに窮して自己破産による事業停止という最悪の結末を迎えてしまったのです。

 

 『ケネディ』の命取りになった戦略ミスとは?

 一時期は飛ぶ鳥を落とす勢いで店舗を拡大するなど、急成長を遂げた『ケネディ』ですが、なぜ倒産まで追い込まれてしまったのでしょうか?

 その主な要因はすでにお伝えしたように、規模を大きくしたところに『いきなり!ステーキ』や『ステーキガスト』など大手が資本力を背景に急速に多店舗展開を進め、競争が激化したことが挙げられるでしょう。

 ステークスは、資本金1,000万円の家族経営のステーキチェーン。一方で、『いきなりステーキ』や『ステーキガスト』などは、運営会社が東証一部に株式を上場するの大手企業であり、真っ向から勝負を挑んでも、勝敗は戦う前から見えています。

 具体的には、『ケネディ』の次のような戦略ミスが命取りになったと考えられるでしょう。… 続きを読む… 続きを読む

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安部 徹也

安部 徹也

株式会社 MBA Solution 代表取締役

株式会社 MBA Solution 代表取締役。2001年MBAを取得後、経営コンサルティングの事業で起業。近著に『最強の「イノベーション理論」集中講義』 (日本実業出版社)や『ぐるっとマーケティング』(すばる舎リンケージ)などがある。

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