Bizコンパス

メルセデス・ベンツがラーメンを販売する背景
2016.12.15

経営者が知っておきたいビジネス理論入門第76回

メルセデス・ベンツがラーメンを販売する背景

著者 安部 徹也

メルセデス・ベンツがラーメンを販売?!

 メルセデス・ベンツ日本が、六本木の『Mercedes-Benz Connection NEXTDOOR』にて12月25日までの期間限定でラーメンを販売しています。

 『Mercedes-Benz Connection NEXTDOOR』は、メルセデス・ベンツのブランド情報発信拠点である『Mercedes-Benz Connection』に併設されたイベント型のブランド体験施設であり、カフェやレストランを中心としたスペースが広がっています。

 このレストランで提供されるラーメンは2種類。

 ひとつは、『「海」の流星麺~西洋魚介スープと焼きおにぎり~』。メニューには、『フレンチの技法を活かした西洋魚介スープに特製細麺が上品に絡み、スターマークが刻印された大きな帆立と共に「海」のやさしさを感じさせてくれるラーメン』と書かれてあります。

 また、もうひと品は、『「陸」の流星麺~鴨の生ハムスープとフォアグラバケット~』。こちらは、『鴨の生ハムだけで仕上げた黄金色のスープに特製太縮れ麺が絶妙にマッチし、ジューシーな鴨肉やきのこと共に「陸」の力強さを感じさせてくれるラーメン』に仕上がっているそうです。

 価格は両方とも税込1,200円であり、さすがにメルセデス・ベンツだけあって提供されるラーメンにも随所に高級感が溢れ、こだわりが見てとれます。

 メニューを見る限りは、ラーメン通ばかりでなく、グルメ通をも唸らせるラーメンといっても過言ではないでしょう。

 

なぜ、メルセデス・ベンツがラーメンなのか?

 「海」と「陸」の流星麺は、メルセデス・ベンツらしく高級感漂うラーメンですが、疑問は「なぜ、メルセデス・ベンツがラーメンを提供するのか?」です。

 その背景には、2つの大きな目的があると思われます。

(1) 意図的なギャップによるプロモーション効果

 まず、ひとつめは大きなギャップを意図的に演出したプロモーション効果です。

 多くの人は『メルセデス・ベンツ=高級』というイメージを持っていることでしょう。その高級なイメージのメルセデス・ベンツが、対極にある大衆食の代表ともいえるラーメンを販売すれば、大きなギャップを感じて「なぜ?」と不思議に思う人も多いはずです。このギャップに好奇心が駆られ、テレビなどのメディアで紹介されることもあるでしょうし、SNSなどで「ベンツのラーメン食べてきた」などと口コミが広がることもあるでしょう。

 つまり、大きなギャップを意図的に演出することによって、… 続きを読む… 続きを読む

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安部 徹也

安部 徹也

株式会社 MBA Solution 代表取締役

株式会社 MBA Solution 代表取締役。2001年MBAを取得後、経営コンサルティングの事業で起業。近著に『最強の「イノベーション理論」集中講義』 (日本実業出版社)や『ぐるっとマーケティング』(すばる舎リンケージ)などがある。

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