急に失速したユニクロ
ユニクロの業績に陰りが見えてきています。
ユニクロは、2015年3月に前年の消費税増税前の駆け込み需要の反動減で97%と前年同月比の売上が落ち込んだのを除けば、ここ1年は大体110%前後の順調な成長を記録していました。
ところが、6月の月次売上が前年同月比マイナス11.7%と大きく落ち込むと、7月も挽回できずに1.5%のマイナスに終わります(出典:ファストリテイリングHP国内ユニクロ売上情報)。ユニクロの国内既存店の売上が2カ月連続でマイナスを記録するのは、2012年9月から10月まで遡り、実に3年振りとなる緊急事態ともいえます。

また、7月からは長引く円安によるコスト増を価格に転嫁し、2015年の秋冬物のおよそ2割において値上げを実施。2014年の秋冬商品も平均で5%の値上げを断行しましたが、今回は昨年を大きく上回る平均10%の値上げとなります。
2ヶ月連続で業績が足踏みしている状況の中での大幅な値上げによって、益々の顧客離れが加速することも十分に考えられ、先行きは楽観視できない状況になっているといっても過言ではないでしょう。
多くのデフレの勝ち組は苦戦している
これまでユニクロはデフレからの脱却局面でも順調な成長を続けてきただけに、この2ヶ月間の不調は「ユニクロ、まさかお前もか!?」といった感は拭えません。
実際に“デフレの勝ち組”と称された企業が次々と業績不振に陥っているのです。
その筆頭格は… 続きを読む