作業服専門チェーン、ワークマンの堅調な成長が際立っています。
ここ5年でチェーン全店の売上高は688億円から797億円と100億円を超える伸びを示し、2019年3月期も833億円と前期比4.5%ほどの増収で落ち着く見込みです。

大手ホームセンター・カインズを中核としたベイシアグループの一員として1982年にスタートしたワークマンですが、2018年3月末には国内店舗数が821店に達するなど、日本を代表するカジュアルウェア大手ユニクロの国内店舗数827店(2018年8月末現在)と肩を並べる規模にまで成長してきているのです。
ワークマンの人気の秘訣は、徹底した安さと価格に反比例するような品質の高さにあるといっても過言ではないでしょう。たとえば、工場などの作業の際に必需品となる軍手は
1ダースで299円、作業着のジャンバーが1,500円、スラックスも1,500円と驚くような低価格で販売されています。しかも“安かろう悪かろう”ではなく、品質がしっかりとしているので、お客様のリピート購入につながり、口コミなどで新規顧客を獲得するたびに売り上げの上乗せを図れるという好循環が続いているのです。
ワークマンの高収益体質を支えるSPAモデル
ワークマンの強みは安売りだけではなく、しっかりと利益を確保しているところです。

財務分析を行ってみると、当期利益率は10%を大きく超えるなど、その収益体質は特筆すべきものがあります。この背景には、ユニクロなどと同じ『SPA』というビジネスモデルがあります。
SPAとは、… 続きを読む