今年もいよいよ土用の丑の日が近づいてきました。今年の夏は、暦の上では7月20日の『一の丑』と8月1日の『二の丑』の2日になっています。

 丑の日にうなぎを食べる習慣は、江戸時代にエレキテルの発明で有名な平賀源内が広めたという説もありますが、それくらいはるか昔から日本人は土用の丑の日にうなぎを食べてきたのです。

 ところが、日本におけるうなぎを取り巻く状況は、最近では様変わりしてきています。

 

乱獲により世界的に資源量が減少している

 まず問題になっているのが、うなぎが「絶滅危惧種」である点です。

 うなぎの国内での消費量は、1990年代に中国でヨーロッパウナギの養殖技術が確立されると、中国からの輸入が急増し、2000年頃には16万トン近くにまで拡大します。ところが2003年には、中国産のうなぎに禁止薬物が使用されていることが発覚し、流通が激減。さらに2008年には中国向けの養殖で乱獲されたヨーロッパウナギが、国際自然保護連合(IUCN)によって絶滅が危惧される生き物としてレッドリストに登録されると、翌2009年には野生動植物の貿易を規制するワシントン条約の規制対象となり取引が大きく制限されることになります。

 2014年6月には、日本でよく食べられるニホンウナギやアメリカウナギもレッドリストに加えられ、2016年5月に開催されたワシントン条約締約国会議ではEUがワシントン条約の規制対象にニホンウナギを加える提案が検討されていました。結果的に提案は見送られましたが、2019年に予定されている次回の会議ではニホンウナギの取引規制が提案され、取引が大きく制限される可能性も十分に考えられます。

 さらに、養殖のもとになるシラスウナギは、… 続きを読む

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安部 徹也

安部 徹也

株式会社 MBA Solution 代表取締役

株式会社 MBA Solution 代表取締役。2001年MBAを取得後、経営コンサルティングの事業で起業。近著に『最強の「イノベーション理論」集中講義』 (日本実業出版社)や『ぐるっとマーケティング』(すばる舎リンケージ)などがある。

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