いま個人情報が危ない

「Facebook事件」は何が問題なのか

2018.07.31 Tue連載バックナンバー

 マーク・ザッカーバーグ氏が立ち上げ、世界中で使用されているSNSといえば「Facebook」。普段から使用している人も多いでしょうが、今年、個人情報の不正利用で大きな問題が起こりました。

 2018年3月17日、新聞報道により、Facebookの持つ個人情報が、政治目的で利用されたことが判明しました。ケンブリッジ大学の教授が公開した心理テストのアプリが、Facebookから個人情報を収集し、ユーザーの同意を得ずに、イギリスの選挙コンサルティング会社「ケンブリッジ・アナリティカ(Cambridge Analytica、以下CA社)」に提供され、実際に2016年のアメリカ大統領選挙でWeb広告として活用されたのではないか、というものです。CA社の元社員の告発によって判明しました。

 Facebookの管理態勢と責任が問われていますが、こうしたトラブルに個人や企業が巻き込まれないためにはどうすれば良いのでしょうか。

 

Facebookと米大統領選とロシアの意外な関係とは

 Facebookの問題で最も重要なポイントが、Facebookの個人情報を集める診断アプリ「This Is Your Digital Life」の存在です。これはFacebook上で心理テストができるというもので、2013年にケンブリッジ大学のアレクサンドル・コーガン(Aleksandr Kogan)教授が開発しました。

 このアプリで問題なのが、ユーザーが同意することで、個人情報がアプリ側に吸い取られてしまうというものです。しかも、アプリ上で友人についての質問に答えることで、Facebook上でつながりのある友人たちの個人情報も収集されてしまいます。アプリ単体に同意したユーザーは約26万人でしたが、最終的には約8,700万人の情報が集められたといいます。

 アプリで収集された個人情報は、CA社がコーガン氏から買い取り、2016年米大統領選などの選挙において、ターゲット広告の配信に利用されたと疑われています。CA社の活動資金を支援した人物としては、ドナルド・トランプ大統領の支援者であるロバート・マーサー氏の名前も浮かんています。

 疑惑はこれだけではありません。コーガン教授がこのアプリを開発した裏には、… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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