今年も5月1日から始まった「クールビズ」。ジャケットを脱ぎ、ネクタイを外した、いわゆる軽装で仕事をする姿がニュースで伝えられました。

 2005年のスタートから、すっかり定着したクールビズですが、当初から「ノー上着、ノータイ」だけが一人歩きして、着こなしの指針もないまま独自に多様化。中央省庁からの推進事項だけに、「首元が緩い国会議員が集まってみっともない」という事態に陥っています。

 実は、クールビズにこそネクタイが必需品です。今回紹介するような締め方をすれば、相手の印象もワンランク上がることでしょう。

 

そもそも男の首元は、昔から苦しいものだった!

 今回のネクタイの稿を始める前に、大前提として「なぜ男は、首元が苦しいものを締めているのか」から説いてみましょう。

 よくある西洋の貴族階級の男性の肖像画を思い出してください。彼らはエリマキトカゲのような大ぶりの襟(カラー)の白いシャツのようなものを自慢げに着ています。実はあれは、高い階級に属する男たちのシンボルなのです。

 当時の支配階級の男は、「首がふらついていては高位としての威厳がない」と、わざわざ首を固定するようなカラーを自ら課していました。その名残がネクタイで、ネクタイを締めない政治家が頼りなさそうに見えるのもごもっとも。古来より安定した首元は、貫禄や品格などを指し示すものだったのです。

 

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梶井 誠

梶井 誠

ファッションエディター・ライター

1961年福井県出身。講談社のメンズファッション雑誌『Checkmate(チェックメイト)』編集部のファッション班を経てフリーランス。セレクトショップのカタログやメンズ雑誌のファッションページの取材・原稿を担当。JFA(財団法人日本サッカー協会)「なでしこジャパン」命名などネーミングも手がける。

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