海外発!最新の文化・食事情2018(UAE・アルアイン)

アラブ伝統のガッツリ系サンドイッチにも新しい波が

2018.06.02 Sat連載バックナンバー

 アラブ伝統のファストフードに「シャワルマ」がある。食堂やレストランでも、テイクアウトで購入できる安価な食べ物であるが、この数年の間に、バラエティ豊かなシャワルマが登場しており、若者を中心に人気を集めている。

 

ガッツリ系サンドイッチ「シャワルマ」とは

 シャワルマは、アラブ地方の伝統的なサンドイッチのことで、トルコ料理の「ケバブ」のようなもの。肉に刻み野菜をたっぷり入れたアラブ流のサンドイッチだ。

 シャワルマは大きく「レバノン流」と「イラク流」に分かれる。レバノン流のシャワルマは、ホブスと呼ばれる薄いパンに中身をくるくると巻く。一方のイラク流は、イラクのもっちりフクフカのパン「サムーン」に挟むサンドイッチだ。どちらも肉をたっぷり、そこへ野菜と各レストラン自家製のピクルスを挟んでいただく。肉汁ごとたっぷり入ったガッツリ系サンドイッチである。

 肉はラム肉または鶏肉がメイン。まずは肉をブロック状に切り、各店オリジナルのスパイスを効かせたマリネ液で漬け込む。その後、シャワルマ専用の回転スタンドの大きな櫛に刺す。シェフはそれを回転させながら肉をあぶり焼きにし、香ばしく焼き上げ、その焼きあえ注文に合わせて、大きな包丁で肉をそぎ落としていく。このあぶり具合と削ぎ肉の薄さ加減が、まさに熟練した職人技のなすところである。

 野菜は、紫キャベツの千切りがよく合う。さらに、千切りのトマトに、自家製のピクルスが続く。ソースはヨーグルトベースの爽やかな味。この組み合わせが王道であるが、時にスパイシーな辛味の効いたものや、ポテトフライが入る。一口目から最後まで肉がたっぷり入っていて、サンドイッチと言えども食べごたえ十分だ。

 レストランの多くは、入り口とは別にシャワルマ用テイクアウト窓口を持っている。アラブではランチが一日のメインディッシュであり、夜はシャワルマなどで軽く済ませることが多い。その為、レストランは夜になるとシャワルマ窓口を開け、気軽にテイクアウトの注文がしやすいようにとの工夫が見受けられる。

 注文は至って簡単だ。レストランの駐車場に車をつけると、注文を取りにスタッフが来てくれる。肉は鶏肉かラム肉かを選ぶ。約10分後には、香ばしい香りと共に、できたてのシャワルマが運ばれてくる。昼は灼熱の太陽に照らされている中東では、ピクニックといえば夜の楽しみ。シャワルマを手に、家族で夜の公園へと繰り出すのが週末ならではの楽しみ方だ。

 

SNS時代に人気のシャワルマとは

 以上が、アラブの国々でのシャワルマの基本的な情報だが、最近は新しい楽しみ方が増えつつある。私が住んでいるUAEにおける、2つのシャワルマの店を紹介しよう。… 続きを読む

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アルカッサブ 幸子

アルカッサブ 幸子

海外書き人クラブ所属・アラブ首長国連邦在住ライター

砂漠のオアシスにて紆余曲折すること早10年、二児の母。好きな言葉は温故知新。「カルチャーショックは自分の無意識を意識する貴重な機会」を合言葉に、前向きに暮らす。世界のどこにいても、自分らしく、幸せを大切に生きていきたいと思っています。普段のアラブ生活を書いていきます。ご高覧頂けましたら幸いです。

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