小山宣宏の「勝利の裏にあるもの」(第15回)

スーパーラグビーの惨敗が日本代表にもたらすものは

2018.07.31 Tue連載バックナンバー

 世界最高峰のラグビーリーグ「スーパーラグビー」に参戦して3年目を迎えた「ヒト・コミュニケーションズ・サンウルブズ」だが、ここまでは苦戦が続き、2018年シーズンは最下位に沈んだ。

 多くの日本代表選手たちが名を連ねるだけに、来年9月に開幕する自国開催のラグビーワールドカップへ不安がよぎるが、ここで改めて日本が世界で勝つために必要なことを考察してみる。

 

「3勝13敗」という数字はネガティブか、ポジティブか

 3勝13敗――普通に考えれば、この成績は「惨敗」である。だが、ラグビーの国際大会「スーパーラグビー」に日本から参加しているサンウルブズにとっては、過去最高成績だ。

 スーパーラグビーとは、ニュージーランド・オーストラリア・南アフリカ共和国・アルゼンチン・日本の5か国、あわせて15のクラブチームによって行われるラグビーの国際リーグ戦である。

 世界最高峰リーグとして名高いこの大会は、2016年度のシーズンから2シーズン、参加チームを15→18に拡大した(18年シーズンより再び15チーム制に)。これを受けて日本は「選手のレベルアップ」を図るべく、代表チーム、および、そのレベルに準じた選手たちを軸に編成したチームを参加させる方針を決定。そこで誕生したチームがサンウルブズだった。

 しかし、ここまでは苦戦が続いている。「スーパーラグビー」参戦から今年で3年目を迎えたが、1年目のシーズンは15試合を戦い1勝13敗1分で18チーム中18位、2年目は2勝13敗で18チーム中17位、そして今季は先の成績で15チーム中15位だった。

 この成績を見て、誰もがこう不安に感じても不思議ではない。“来年の9月に、日本で開催されるワールドカップで好成績を収められるのだろうか”と。

 しかし、指揮官の反応はまったく違った。ジェイミー・ジョセフヘッドコーチは、… 続きを読む

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小山宣宏

小山宣宏

スポーツジャーナリスト

1973年千葉県出身。出版社、編集プロダクション勤務を経て、2007年に独立。近年は高校野球やプロ野球を中心とした取材・原稿が多い。『実は大したことない大リーグ』(江本孟紀/双葉社)、『日本人投手がメジャーで故障する理由』(小宮山悟/双葉社)、『名将の条件』(野村克也/SBクリエイティブ)、『3000安打の向こう側』(松井稼頭央/ベースボール・マガジン社)などの書籍を手掛ける。

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