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【恵比寿】日本酒をさらに輝かせる、カリスマ女主人
2016.05.31

今宵行きたい、名物女将のもてなす店第10回

【恵比寿】日本酒をさらに輝かせる、カリスマ女主人

著者 松岡 芙佐江

蔵を限定して、仕入れを行う

 日本酒に力を入れている居酒屋は少なくないが、その多くは扱う銘柄を頻繁に入れ替えているケースが多い。しかし、恵比寿に店を構える日本酒バー「GEM by moto(ジェム バイ モト)」では、仕入れる酒蔵を固定している。

 この店の店主は、千葉麻里絵さん。若いながらも「日本酒界のカリスマ」とも言われる人物だ。

 彼女に蔵元を固定する理由を尋ねると、「ちゃんと自分が熟知しているお酒を、一番おいしい方法で自信を持っておすすめしたいんです」という。この信念のもと、親しく付き合いのある約25の蔵に限定して折々の酒を仕入れているのだ。

 千葉さんが「GEM by moto」を開店したのは2015年7月。大学の工学部を卒業し、システムエンジニアとして3年就職、その後飲食業界へと転身した。

 元々、酒はワイン、ウイスキー、焼酎、なんでも好きだったと言うが、24歳の頃に出合った、生ハムとイチジクと熟成酒のマリアージュで日本酒の魅力にとりつかれ、日本酒への道へ進むのを決めたという。

 それが、新宿にある立ち飲みスタイルの日本酒専門店「新宿スタンドもと」だった。そこで修業を積み、香川県の川鶴酒造を訪れたのを皮切りに、蔵元との付き合いを始めた。

 25蔵限定といえども、純米酒、吟醸酒、四季折々の酒を仕入れているため、約300種を擁する。通常の冷蔵庫よりも低温保存できる−5℃の氷温庫を導入し、厳密に管理・熟成を行っている。

 

日本酒ブームを本当のブームにしたい

 千葉さんの日本酒へのこだわりは、四合瓶のものしか扱わないという所にもある。

 そもそも日本酒は一升瓶で販売されることが多く、飲食店ではコストパフォーマンス面で歓迎されるが、一般家庭ではその大きさをもてあましてしまう、それが日本酒の門戸を狭めてしまっていると千葉さんは語る。

「日本酒は、アルコール人口の中でだいたい10%しか吞まれていないんです。ビールやワインに比べて、少ないですよね。もっと日本酒が広まるには、お店だけでなく家庭でも自然に購入して飲むものにする、そうなってやっと、日本酒ブームが本当のブームになったのだと思うんです」

 そのためには、… 続きを読む… 続きを読む

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松岡 芙佐江

松岡 芙佐江

フードライター

フードライター歴12年。グルメ雑誌編集部勤務を経て独立し、フリーランスに。居酒屋からフレンチ、イタリアンまで、店舗紹介記事や食べ歩きルポを執筆。企業誌で、スイーツのレシピ記事なども担当している。

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