年を重ねるにつれて、身体にはなにかと不具合が出てくるもの。気をつけて暮らしていれば、普段はそれほど大きな健康リスクがない「メタボ」や「高血圧」ですが、忙しい年末にお酒を飲む機会が増えると、黄色信号がともります。身体の状態によって気をつけておくべきことをぜひチェックしておいてください。
適量のお酒は成人病にも好影響
仕事仲間や友人たちと、日ごろの憂さを忘れてワイワイ飲むお酒は楽しいものです。健康に少し心配のある人でも、「酒は百薬の長」と言い張ってみたいところ。実際に、適量であればさまざまな健康リスクに対して「お酒は予防的なはたらきをする」という研究結果も出ています。
たとえば糖尿病。体内の血糖値をコントロールしているインスリンが不足したり、インスリンに対する反応が悪くなったりすることで起きる病気ですが、メタボなどが引き金になって起きる2型糖尿病では、適量のお酒を飲む人の方が、飲まない人より発症リスクが小さい、という研究結果もみられます。
また適度な飲酒には心臓病を防ぐ効果もある、とされています。アルコールには善玉コレステロールを増やし、血を固まりにくくする作用があります。またストレスをやわらげる効果もあり、狭心症や心筋梗塞といった怖い病気の予防に有効なのです。
ただ、こういった健康への好影響はあくまで「適量」を飲んだ場合に限られます。大量に飲むと、メタボや高血圧が進行。内臓脂肪による糖の代謝異常で、糖尿病が悪化しますし、心臓病や脳卒中などのリスクも高くなってしまいます。
気になる「適量」ですが、成人男性で1日あたりアルコール量20g(日本酒なら1合程度)とされていて、さらに週に2日はお酒を飲まない「休肝日」を設けるのが理想です。… 続きを読む