ビジネスの取引先や組織内の対人関係を良好に保つために、気の利いたフレーズが求められることがありますが、なかなかとっさには出てこないものです。そこで、今回から現場で即使える気の利いた言い回しテクニックを紹介する新シリーズをスタート! 第一回は、部下のやる気を引き出すほめフレーズを紹介します。

 

叱られた経験の少ない若手社員には、ほめテク効果は絶大!

叱られた経験の少ない若手社員には、ほめテク効果は絶大! 「ほめて育てる」「叱って育てる」という言葉がありますが、「ほめて伸ばす指導法」は、現在、親や教師からあまり叱られた経験のないゆとり世代の若い社員を育成するうえでも有効だと注目されています。
 「ほめると部下がつけあがるだけ……」と思う方もいるかもしれませんが、その人はおそらく「おだてる」と「ほめる」の違いを知らないのです。ほめるとは、単に相手を持ち上げるだけでなく、その人の長所を発見し、その良さを具体的に伝えることだと言えます。そんなほめフレーズを使いこなせば、部下指導でも効果は絶大なのです。以下にほめフレーズ用例(基本篇・応用篇)を挙げてみましたので参考にしてください。

 

こんな風に使うと効果的! ほめテク基本篇

こんな風に使うと効果的! ほめテク基本篇1.なるべく具体的にほめる
・君の整理整頓ぶりは、私も見習わなくてはいけないね!
・ちょっと時間はかかったけど、何度も通い続けてよく結果を出せたな。

2.存在や個性を認めてあげる
・おまえはうちの部署の大事な存在なんだ。
・君らしくていいね。

3以前から注目していたという事実を伝える
・これは、君じゃなきゃできない仕事だね!
・ずっと君の仕事ぶりには注目していたんだ。

4.本人が気付いていないところをほめる
・あなたの声はいいね、よく言われるでしょう。
・そこが君のいいところだよ。

5.第三者の言葉を伝えてほめる
・お客さまから聞いたのだけど、君の評判はすごく良いね。
・部長が言っていたよ! おまえには企画力あるってさ!

6.プライドを刺激してほめる
・これができる人はなかなかいないよね。
・おまえあんまり成績上げるなよ! 俺が目立たなくなっちゃうじゃないか!

7.ほめるポイントを将来においてみる
・今がガマンのとき、この調子でやっていれば必ず結果はついてくるよ。
・ポテンシャルは高いと思うよ。

 

こんなタイプはどうほめる? どうはげます? ほめテク応用編

 ほめるときは相手に合った言葉を選ばないと効果が出ません。そこで次にタイプ別のほめフレーズを紹介します。

1.理論的なタイプをほめるとき
君のアイデアは、ターゲットをきちんと押さえているよね。
※理屈っぽいタイプには理由を明確にすることがポイントです。

2.ムードメーカー的なタイプをほめるとき
ガンガン盛り上げてくれるね! 君のおかげでパァーっと明るくなるよ。
※派手な表現や擬音語を多用すると、相手はやる気を刺激されます。

3.自信過剰なタイプをほめるとき
これからは君のスキルを後輩に教えてほしい!
※うまくプライドをくすぐれば、チーム全体に好影響を与えるかもしれません。

4.打たれ弱い人をはげますとき
大変だと思うけど、君の実力ならきっとできるはずだから!
※困難な状況があることを理解したうえで、能力を評価してほめることが効果的です。

5.年上の部下をほめるとき
さすがにいろいろご存知ですね! 今後も助けてください。
※おだてるのではなく、経験に対する評価と感謝を伝えることがポイントです。

6.女性の部下をほめるとき
◯◯さんのおかげでうまくいった! みんなも喜んでいるよ!
※女性の場合、抽象的な数字や数値よりも、自分の働きがどう役立ち、みんながどう喜んでいるかを伝える方がやる気になるようです。

 

「ほめる」を活かす「叱り方」のポイントを知る

 こうしたほめることとは切っても切り離せないのが「叱る」ことです。叱ることはほめるよりも難易度が高いと言えますが、効果的な叱り方を知っておくことで、さらにほめ効果を高めることもできます。ただ、上司が部下を叱る際に以下のことを注意する必要があります。
(1) くどくど叱らない。
(2) 結果ではなく、改善できる点を叱る。
(3) 叱る回数よりほめる回数を増やす。
(4) 叱り過ぎたら、さりげなくフォローを!

 今、「叱ること=悪」のように考える風潮もありますが、それは極論だと言えるでしょう。叱るという行為には、ほめると同様、相手に伸びてほしいという思いがある点では共通しています。しっかりほめて、きちんと叱るというメリハリをつけて部下と接することが大切だと思われます。

※掲載している情報は、記事執筆時点(2013年8月5日)のものです。

黒木 泰二郎/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

黒木 泰二郎/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

フリーランスライター&コピーライター、ディレクター

広告制作会社から独立後、フリーランスライターとして新聞、雑誌、ウェブなどさまざまなメディアで活躍。得意分野はIT、オーディオ、自動車、教育、保険、住宅など。取材・執筆をはじめキャッチコピー、ネーミング、販促企画、翻訳リライトなど多様なライティングニーズに対応可能。
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