皆様ご機嫌いかがですか。「銘酒ふれあいの旅」をご愛顧いただき誠にありがとうございます。株式会社ミントスの大石敏夫です。今回はロサンゼルスで吹き荒れたリストラの嵐と、その場面で登場したテキーラの代表的なショートカクテル、マルガリータについてお話いたします。
なお、このお話は私の知人であるA氏より伝聞した内容を基にして一部脚色したものであります。また、名前は町の名称と歴史上の名前を除き仮名といたしました。
心象のロサンゼルス
グレーターロサンゼルスは平坦で取り留めもなく広大である。18世紀後半にスペイン人が初めてこの地に伝道所を造って以来、この町は平野の中を周辺に向いアメーバ―の足のように伸びて行った。特に19世紀末の油田の発見で飛躍的に発展し、都市圏は関東平野とほぼ同じくらいの面積となってしまった。
ニューヨークのようにハドソン川に区切られたエリアを中心に機能を集約した都市とは趣を異にする。アメリカ東部の大都市がヨーロッパ型とすれば、ロサンゼルスはいかにもアメリカ大陸型の都市といえるのではなかろうか。私には、この都市は町の形状に留まらず、アメリカの精神をも象徴しているように思えてならない。広大で茫洋としているが懐が深く、しかもその中にきらきら光る素晴らしい能力と、まとまると強大な力を発揮する団結力があるのだ。
そのアメーバ―の足の一つにトーランスという町がある。ロサンゼルス空港から南に約12キロのところにあり、ロサンゼルス市の中心街からは南東に30キロほどに位置する。すぐ西にはレドンドビーチが広がっている。そのトーランスに現地法人の子会社Bカンパニーのオフィスがある。今日、日本からJL62便でロスに着き、その足でこのオフィスに来ているのだ。仕事の打合せを終え、今夜はオフィスの皆さんと近くのレドンドビーチにダンジョネスクラブを食べに行くことになった。… 続きを読む