説得力のあるプレゼン……それはビジネスマンが身に付けたい重要なスキルのひとつ。ではどうすればプレゼンの達人に近づくことができるのか、様々な角度から考えてみる連載です。
3回目の今回は、プレゼンの構成・伝え方に何かノウハウがあるのかどうかを探ってみたいと思います。同じ話でも、伝え方が変われば結果も違いますから、がんばりましょう
まず「誰に話すのか」 これが最重要ポイント。
いわゆる「ターゲットを絞る」というのは、どんなドキュメントでも大切です。経営者層を説得する、セミナーで集まった人に話す、トップの方針を組織の末端に伝える、といった様々なシチュエーションがあると思いますが、いずれにしろ、「誰に」を明確にすることは、良いプレゼンの必須条件です。
大切なのは、
1.具体的な氏名年齢まで絞る。
どんな大勢の人に話す場合でも、たった一人に伝えるつもりで考えることが大切です。
2.絞るから、良い準備ができる。
具体的な人を想定すると、その人の好き嫌いや思考回路を想定して準備ができます。ディテールまで配慮が行き届いたものに仕上がる確率が上がります。
ちなみに、これは僕の個人的な経験則なのですが、経営者には「中長期的な視点」、「現状からの変化」を盛り込み、現場担当者には「短期的な視点」、「現場の負荷を最小にする」ような話をすると喜ばれるような気がします。イメージとしては逆のような気がするのですが。
「内容を絞り込む」 これが次に大切なこと。
内容の絞り込みは、ターゲットを絞り込むのと表裏一体です。いろいろ話したいことがあっても、なるべくポイントを限定することが大切。某自動車メーカーではA3一枚にまとめる「A3マネジメント」というものがあるようです。「ゴール設定」→「現状把握」→「要因分析」→「対策」→「実行スケジュール」という流れで1枚にまとまるかどうか。
僕はA3といわずA4でもいいのでは、と思います。結局人間が一度に認識できる情報量としては、A4一枚ぐらいではないでしょうか。30分のプレゼンを受けても、基本的にはその中の印象に残るペーパー1枚分しか覚えていないはずです。… 続きを読む