中高年ビジネスマンのために、最新IT・デジモノ用語をわかりやく解説するシリーズ。第20回のテーマは、携帯キャリアが所有している通信インフラ設備を借り受けて、自社ブランドで通信サービスなどのビジネスを展開する事業者である「MVNO(エム・ブイ・エヌ・オー)」について解説します。
MVNOとは、携帯キャリアの通信インフラを借りて事業を行なう通信業者
MVNO(エム・ブイ・エヌ・オー)は、Mobile Virtual Network Operator(モバイル・バーチャル・ネットワーク・オペレーター)の略で、仮想移動体通信事業者が正式名称です。その対義語として、自社通信インフラ設備をMVNO事業者に提供する携帯キャリアなどは、移動体通信事業者(MNO/Mobile Network Operator)と呼ばれています。日本ではまだまだ知られていない業態ですが、海外に目を向けると、世界で最も成功している英ヴァージン・グループ(Virgin Group)の「Virgin Mobile」など数多くのMVNOが存在し、一般的なサービスとして幅広く利用されています。
モバイル通信サービスの免許を受けられるのは国ごとに3~4社程度だとされています。また、サービスを提供するには、基地局などのインフラ設備を全国に展開しなければなりません。そういう意味では、モバイル通信事業は、資本力のある大手事業者しか運営できないとも言えます。
そこで、NTTドコモやソフトバンクモバイルといった大手携帯キャリアの回線の一部を借り受けて、自社ブランドの通信サービスを提供しているのがMVNOです。国内で最も有名な事例としては、ウォルト・ディズニー・ジャパンが… 続きを読む