中高年ビジネスマンのために、最新IT・デジモノ用語をわかりやく解説するシリーズ。第19回のテーマは、自社サイトやメールマガジンといった企業が所有しているメディアであるオウンドメディア。現在、その重要性が高まっている理由や今後展開するうえで考えるべきポイントについて解説します。
今、企業自身が所有する媒体であるオウンドメディアが注目されている
オウンドメディアとは、「owned(オウンド)=所有する」と、「media(メディア)=情報の記録、伝達、保管などに用いられる物や装置」を合わせた造語で、(企業自身が)所有するメディアのことをいいます。2009年に日本アドバタイザーズ協会のWeb広告研究会によって提唱され、マーケティング会社以外の一般の企業でも次第に使われるようになっています。
自社サイト、メールマガジン、スタッフブログ、カタログ、チラシ、名刺など、企業が所有し情報を発信する媒体はすべてオウンドメディアであり、従業員も重要なオウンドメディアのひとつとする考え方もあります。
こうした自社媒体を所有し、ユーザーと接点を持ちコミュニケーションするマーケティングに用いるオウンドメディアマーケティングに注目が集まっていることを背景に、自社サイトに工夫を凝らしたり、ブランドサイトやコミュニティサイトなどを制作・運営したりして、積極的に顧客接点強化に取り組む企業も増えています。
オウンドメディアは、トリプルメディアの中核を担う
オウンドメディア以外にも、企業が活用しているメディアには「ペイドメディア(Payed Media)」「アーンドメディア(Earned Media)」があります。これら3つを合わせてトリプルメディアと呼ばれています。これらの特徴や役割は以下になります。
●ペイドメディア=「認知させる」
マス4媒体(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)やバナー広告など、ペイド(payed/費用を支払うこと)で利用できるメディア。コスト負担は伴いますが、短期間で不特定多数のユーザーにアクセスでき、企業が意図した通りに訴求できます。
●アーンドメディア=「共感を得る」
Earnedは直訳すると「稼ぐ」ですが、ここではEarned=(信用や評判)を得るためのメディアと定義されています。TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアをはじめ、新聞社からの取材記事、ユーザーの口コミなども含まれ、自社でコントロールが難しいのが特徴です。
●オウンドメディア=「信頼性を向上」
自社サイト、メールマガジン、スタッフブログ、プリントメディアなど… 続きを読む… 続きを読む