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通信量急増にも対応できる安全なVPNサービス
2013.03.12

クラウド利用や構成変更にも安心のネットワークとは

通信量急増にも対応できる安全なVPNサービス

著者 長田 広海

 多くの企業の間でさまざまなクラウドサービスの利用が広がるにつれて、ネットワークの障害対応力やセキュリティ、さらにコストと帯域のバランスといった点が改めて注目されるようになっています。そこで今回は、クラウドサービスを利用するのにふさわしいネットワークとは一体どのようなものかについて考えてみます。

 

高品質・高信頼が不可欠な“クラウド向け”ネットワーク

 クラウドサービスを利用してさまざまな業務が行なえるようになった今、その通り道となるネットワークにはこれまで以上に多くのものが求められています。それらは大きく次の3点にまとめることができるでしょう。

【クラウドサービスを利用するネットワークに求められるポイント】

(1)セキュリティ:お客さまの個人情報やはじめ会社の機密情報がネットワークから外部に漏れることは絶対に防がなければなりません。万が一情報漏洩事件を起こしてしまった場合には、会社の信用失墜はもちろん、巨額な金銭的被害に結びつくことがあります。

(2)安定性:アクセスが多い時も少ない時も、クラウドサービスを安定して利用できるようでなければなりません。ネットワークが混み合っていても、あるレベル以上の遅延は生じることなく、業務に支障をきたさないようなネットワークが望まれます。

(3)高いサービスレベル:さまざまなデータをクラウドサービスにのせていくと、万が一ネットワークが故障した場合に受ける影響が大きくなっていきます。クラウドを任せるネットワークにはこれまで以上の稼働率、故障時の早急な回復対応、状況の見える化など高度なサービスレベルが求められます。

 銀行業務のような社会への影響が甚大な業務システムのネットワークであれば、これらのポイントをすべて満たすために、完全に自社内で閉じた専用線でネットワークを構築することが考えられます。しかし登場して間もないクラウドサービスのネットワークには、単純にインターネットがそのまま用いられることがほとんどです。これでは業務システムとして問題が多いと言わざるを得ません。

 

クラウドサービスに適したネットワークサービスの登場

 しかし昨今、これらの3点に配慮した“クラウド向け”に最適なネットワークサービスが登場しています。NTTコミュニケーションズの「Arcstar Universal One」、KDDIの「KDDI Wide Area Virtual Switch」、ソフトバンクテレコムの「ホワイトクラウド SmartVPN」などです。

(1)高いセキュリティ:これらのネットワークサービスは、通信事業者の保有する閉域網を利用するVPN(Virtual Private Network/仮想プライベートネットワーク)です。インターネットとは隔離されているため、外部からのアクセスを遮断した高いセキュリティ性能を有しています。

(2)アクセス急増にも耐えられる安定性:クラウドで利用するネットワークには、必要な帯域を常時確保したうえで、アクセス急増時にも柔軟に対応できる能力が望まれます。これを「バースト対応」といい、一部のVPNサービスでこの機能がつけ加えられています。
 また、NTTコミュニケーションズの「ギャランティアクセス(センタエンドオプション)」やKDDIの「トラフィックフリー」など、本社/データセンター/クラウドなどと拠点間のセンタ-エンド型通信に最適なアクセスサービスも利用できるようになっています。

クラウドサービスに適したネットワークサービスの登場

(3)サービスレベルの向上:稼働率をSLA(Service Level Agreement/サービスレベル契約)で約束しているほか、標準でメイン回線とは別に割安のバックアップ回線が契約できるプランが用意されるようになりました。また、無線アクセスのプランも選択することができます。ネットワーク監視機能やネットワーク事業者側のサポート体制などの保守運用も充実してきており、全体としてサービスレベルは高度になっています。

 

事例で見る、クラウド向けVPNの活用法

 それでは実際に、ここまでお話したようなクラウド向けVPNを利用してどのようなことが実現できるのかについて、先進企業の事例で見てみることにしましょう。

 

クラウド向けVPN導入例1
 -拠点新設や新サービスに対応できる柔軟性と拡張性(A社)… 続きを読む… 続きを読む

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長田 広海

長田 広海

フリーライター

専門家とアマチュアの間をつなぐメディエイターになりたいと思って早や15年。BtoB(Business to Business/企業間取引)のIT関連記事を中心に、Webメディア、各種書籍、雑誌に記事を提供している。

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