人間の操縦者なしで飛行する「無人航空機」(ドローン)関連のニュースが多くなりました。アマゾンやグーグルなどIT企業が実利用に向けて取り組むという発表を行っており、日本でもソニーなどが開発を表明しています。さまざまな用途に利用できるという期待がある一方で、実用化には障害も多いようです。英ガーディアンが「The Dangers and Possibilities of Civilian Drones(民間無人航空機の危険と可能性)」として分析しています。
現実味を帯びてきた無人機利用
無人航空機は、少し前まで攻撃機のような軍用用途に限られていましたが、最近、他分野に用途を広げる実験が広がっています。配達手段としては、2013年末にアマゾンが「Prime Air」として無人機を使った配達の実用化を目指していることが明らかになりました。2014年8月末にはグーグルが「Project Wing」として、オーストラリアで無人機を利用した配送実験の模様を公開しました。
ガーディアンの記事によると、オーストラリアでは趣味で無人機を操縦する人がかなりの規模に膨らんでいるようです。この背景には、オーストラリアの規制が穏やかなことと、無人機の価格が下がったことがあるようです。
無人機市場の競争が突然激しくなった。技術の民主化とスマートフォンアプリケーションにより、DVDプレイヤー程度の価格で無人機を提供する企業が世界で多数立ち上がっている。
機体にGPSやカメラを搭載したものもあり、時速70キロ程度の速度で約20分の飛行が可能というものもあるようです。10月にはLinuxの開発や普及を進める非営利団体リナックスファウンデーション(Linux Foundation)が、無人機向けのコンポーネントを標準化する取り組みに着手すると発表しており、価格もさらに低下してゆくと期待されます。
一方で、このようなホビイスト達が引き起こした騒動も報告されています。… 続きを読む