企業は実にさまざまなデータを日々収集しており、その膨大なデータを活用する「ビッグデータ」が脚光を浴びています。ですが、単にデータを収集するだけでは意味を持ちません。分析や適切な管理が必要であり、そこでデータ専門の責任者、CDO(Chief Data Officer/最高データ責任者)という役職が注目されています。CDOが必要とされる背景やその役割を知ることがデータ戦略では重要になるのです。
意思決定を左右するデータ
製品の売上げデータは店舗や時間などさまざまな角度から分析できます。さらには、天気など他のデータと掛け合わせることで「売れる法則」を導き出すことも可能になります。データは、マーケティングや製品・サービス開発のかぎを握っているのです。
英ガーディアンの記事「Chief Data Officers May Hold the Key to Business Growth in 2014(2014年の成長の鍵を握るのはCDO)」は、企業活動でのデータの重要性を次のように指摘しています。
そもそもデータを収集することに始まり、データのサイロを最新のものにする作業など、データが関連した個々のタスクだけでも、それなりに大きな問題になりうる。さらに、データが企業のさまざまな部門でどのように利用されるのかについての責任が、大きな課題として浮上している。データに基づくビジネス上の意思決定を下せるかどうかで、その成否は分かれる。こうしたことから、事業チームの枠を越えて、データ活用プロセスを管理する新しいアプローチが求められている。
企業では、情報システムをみるCIO(最高情報責任者)や、マーケティングをみるCMO(最高マーケティング責任者)といった最高責任者が生まれてきました。そしてデータをみるのがCDOということになります。
ガーディアンによると、CDOには具体的に2つの役割があるといいます。… 続きを読む