「V/D統合」を実現する最新のサービスを導入することの“目玉”の1つに、IP電話サービスが利用できるようになることがある。そこで、IP電話を利用することで企業がどのようなメリットを享受できるのかについて、 NTTコミュニケーションズが提供する「Arcstar IP Voice」を例に読み解いていきたい。
電話番号にはどのようなものがあるか、考えてみたことはあるだろうか。
03や06で始まる固定電話。
080や090で始まる携帯電話。
そして、050で始まる電話番号というものもある。これは、IP電話専用の番号だ。
なお、IP電話だからといって03で始まる番号が使えないわけではない。一定の通話品質を満たすものについては、03で始まる番号が利用できるし、既存の加入電話から番号を変更せずに乗り換えることもできる。もちろん、NTTコミュニケーションズの「Arcstar IP Voice」でも、03で始まる番号(0AB~J番号と呼ぶ)と050番号の両方が利用できる。
<0AB~J番号/050番号比較表>

IP電話ならではのコストメリット
では、Arcstar IP Voiceと通常の加入電話では何が違うのか。ずばり、料金である。
携帯電話では、同じ会社同士なら通話料が定額で済む場合があるが、IP電話の場合も、同じような仕組みがある。同じ会社のIP電話基盤を利用している契約者同士なら、通話が無料になるのだ。
Arcstar IP Voice同士はもちろん、ひかりラインやOCNドットフォンオフィス等のNTTコミュニケーションズの他の電話サービス、さらには無料通話先プロバイダの番号にも無料でかけることができる。これは、NTTコミュニケーションズのIP電話基盤を共用しているからだ。
これは、加入電話にはない大きなメリットだ。
有料通話についても、IP電話ならではのオトクな料金が適用される。距離にかかわらず一律の通話料となる。
そして、番号を追加する場合(NTT加入電話では「ダイヤルイン」と呼ばれるサービスだ)の、番号の維持料金も安い。わずか月額105円で済む。これなら、社員一人に一番号を割り当てても、負担は少ない。
<Arcstar IP Voice/加入電話比較表>
※一部のサービスでは、オプションサービス(有料)をお申込みいただく必要がございます
<Arcstar IP Voiceの通話料>
※一部のサービスでは、オプションサービス(有料)をお申込みいただく必要がございます
1人1番号制による業務の効率化
筆者が会社員だった3年前に、当時の勤め先で03番号の一般電話から050番号のIP電話への移行を実施した。会社側は通信コスト削減と業務の効率化を目指す、と発表していたと記憶している。
それまでは部署内で必ず電話の取り次ぎを行なう必要があったのだが、1人1番号制の050電話に切り替わったことで取り次ぐ必要がなくなり、業務が大幅に効率化したという経験がある。… 続きを読む