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コストも管理負荷も減る クラウド型バックアップ
2012.12.13

エージェントソフト型と専用機器型のどちらを選ぶか

コストも管理負荷も減る クラウド型バックアップ

著者 長田 広海

 サーバー管理人材の不足から、業務部門で担当しているバックアップ作業が担当者の業務効率を低下させている企業は少なくありません。仮想化によりサーバーが簡単に増設できる環境が生まれ、データ量が加速度的に増加している現在、従来からのバックアップ運用は限界を迎えそうです。バックアップ見直しにあたり、BCP目的と管理負荷軽減を両立させる「クラウド型バックアップ」は有力な選択肢。その概要を紹介しましょう。

 

バックアップの手間と時間に悩む業務兼任サーバー管理担当者

 中堅メーカーのA社の営業部門で働くKさんは「PC操作に明るい」ところを見込まれ、部門に設置されているファイルサーバーの管理者に任命されました。情報システムの専門部署がないA社では、業務部門でサーバー管理するしかないのです。しかし業務時間後のサーバーバックアップの完了を見届けるのが仕事の1つになると、毎日が残業です。就業時間を有効に使えないKさんは営業成績がなかなか上がらないことに悩んでいました。
 それでも頑張るKさんは上司に見込まれ「販売部門のサーバー管理も担当してくれないか」「経営課題になっているITシステムの災害対策について調べて欲しい」とITの相談係になってしまいました。手腕を認めてもらうのはうれしいものの、勤務評定に結びつくかどうかはわかりません。不安を覚えながら対応してきたKさんでしたが、別部門のサーバー管理や災害対策まで担当すると、労力面でも知識面でもお手上げになってしまいます。
 Kさんは思い切って上司に意見をすることにしました。「現状のサーバーのバックアップだけでも私の手に余ります。もし災害対策を実施する予算があるなら、専任の管理スタッフを雇ってもらえませんか」。しかしKさんは上司から一喝されました。「災害対策は経営に関わる問題。いますぐ打てる手を打ちたい。バックアップ作業が負担だと言うなら、人材雇用以外に何か対策はないかを調べて報告しなさい」。
 追い詰められたKさんは資料を集めて対策を調べました。すると「クラウド型バックアップサービス」というキーワードが目に止まります。バックアップは社内でするものと考えていたKさんには、これが現状打開の道を開くものに見えました。さて、その実態は……?

 

クラウド型バックアップの利点

 クラウド型バックアップサービスでは、バックアップしたデータは、社内のストレージではなくクラウドサービス業者のデータセンター内に保管されます。バックアップデータの別置きができ、災害対策として有効です。しかもサービス業者は堅牢な施設・設備を使用しセキュリティ対策もゆき届いているケースが多いので、利用料金が継続的にかかるとはいえ、数年間の費用を合計しても、自前で遠隔地に施設・設備を用意するのに比べて圧倒的に安価な場合が多いでしょう。
 さらに、バックアップサービスのほとんどはスケジュール設定さえしておけば、決めた時間、あるいは時間間隔でバックアップを自動実行してくれます。初回のフルバックアップには時間がかかりますが、その後は変化があった部分だけを反映するので短時間で済み、ネットワーク負荷も軽いのです。さらに、変化があった部分をファイル単位よりも細かいデータ・ブロック単位で判別し、重複を排除してから転送を行う「重複排除」技術を使うサービスもあります。これならもっと処理が軽くなります。帯域が定まらないインターネット回線でも十分な場合も多く、バックアップ管理の手間も時間も大きく軽減でき、管理担当者の負担が軽くなります。

 

クラウド型バックアップの形態

 クラウド型バックアップサービスには次の2つの形態があります。

(1)対象サーバーに… 続きを読む… 続きを読む

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長田 広海

長田 広海

フリーライター

専門家とアマチュアの間をつなぐメディエイターになりたいと思って早や15年。BtoB(Business to Business/企業間取引)のIT関連記事を中心に、Webメディア、各種書籍、雑誌に記事を提供している。

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