企業活動にとってメールの重要性は増す一方で、メールサーバーの停止やメールの遅延は許されなくなっています。また、膨大な過去のメールを保存して、必要なときにすぐに取り出せるようにしておくことも難しくなってきました。メールを通じた情報漏洩のリスクを軽減するため、社外への機密情報の送信を未然に防ぐ仕組みの構築も課題になりつつあります。このような課題を解決する方法として、メールサーバーのアウトソーシングを検討してみてはいかがでしょう。
ますます深刻になるIT管理者の悩み
東日本大震災をきっかけに、コアとなる事業の継続や早期復旧を可能とするための「事業継続計画」の重要性がクローズアップされています。情報システム課長のBさんが勤務する専門商社でも、社長を中心としたプロジェクトチームが作られ、事業継続計画の策定が進められています。Bさんは、その会合に今日初めて参加を命じられたのですが、早速、社内のメールシステムについて社長や役員から多くの要求を突きつけられているようです。
社長「つい先日もメールが半日使えなくなったことがあったね。取引先からはメールが届かないとクレームが殺到したよ」
Bさん「夜半に近くで落雷があったため、付近一帯が一時停電したそうで、サーバーOSのシステムファイルが破損したんです。翌朝に気が付いて、急いで対応したのですが……」
社長「落雷程度で半日もメールがダウンしてどうする。どんな原因であれ、数時間で復旧できるような対策を至急に講じたまえ」
Bさん「は、はい」
常務「コンプライアンス強化が求められるようになると、過去のメールを長期保存して監査に対応する必要が出てくるが、今のシステムで対応できるか?」
Bさん「ディスクスペースが不足気味で、古いメールは別の記憶媒体に移さざるを得ないので、今のままではすばやく対応するのは難しいと思います」
専務「同業の△□社では、情報漏えい防止のためにメールの暗号化や誤送信防止機能を追加したという話を耳にしたが、ウチでは導入しないの?」
Bさん「ウイルス対策やスパム対策は導入済みですが、それ以外のセキュリティ機能の導入予定はありません」
社長「どうやら、ウチのメールシステムは問題だらけで根本的な見直しが必要のようだな」
自分に課せられた責任の重さに驚いたBさんは、「IT管理者は私一人だけですし、設備やシステムを大幅に増強するのは難しいかと」と反論をしたものの、ITのことはまるでわからない常務から「最善の解決策を考えるのがきみの仕事だろう」とピシャリ。Bさんは大きな宿題を抱え込んでしまいました。
この話は、Bさんの会社に限ったこととはいえません。ひょっとしたら、あなたの会社でも同じような悩みを抱えているのではないでしょうか。
【図表1】企業のメールシステムが抱える悩み

メールサーバーのアウトソーシングでほとんどの悩みは解決
メールサーバーに関する悩みを整理してみましたが、いずれの悩みについても自社で対応するとなると、… 続きを読む