まずは本気度を示す“旗”(=ミッション)を掲げる
ビジネスにおいて、売上の源泉となる“お金”はお客さまからしかいただけないというのは誰しもが認める疑いのない事実といえるでしょう。ビジネスを簡単に表現すれば、自社製品やサービスを顧客に販売して代金を得る活動と言えるからです。
ただ、ここで注意すべきことは『お客さまは製品そのものを望んでいるわけではない』ということです。
元ハーバードビジネススクールの名誉教授であるセオドア・レビット教授の言葉を借りれば「顧客が欲しいのはドリルではなく穴である」ということなのです。つまり、顧客は製品やサービスを利用して悩みを解決したり、欲求を満たしたりすることを望んでいるというわけです。
そこで、企業は製品やサービスを販売するという視点ではなく、全身全霊をかけて顧客のニーズを満たし、満足させることに邁進していかなければならないといえるでしょう。
このような観点からビジネスで最も重要となるのは自社のお客さまを幸せにしようという強い“想い”になります。この企業のビジネスにかける強い想いは、経営戦略の中で“ミッション”(もしくは、経営理念)と呼ばれています。
「どのような顧客をどんな方法で幸せにしていくのか?」、引いては「社会を豊かにするためにどのように貢献していくのか?」という“熱い想い”がビジネスの原動力になるのです。
たとえば、孫正義氏率いるソフトバンクグループは、『情報革命で人々を幸せに』というミッションを掲げています。
ソフトバンクグループのホームページには、実際に次のような決意、そしてビジネスの目的が表明されています。
“ソフトバンクグループは、情報革命で人々の幸せに貢献し、「世界の人々から最も必要とされる企業グループ」を目指しています。このビジョンの実現に向けて、時代に必要とされる最先端のテクノロジーと最も優れたビジネスモデルにより、「人々を幸せにする」情報革命を推進していきます。”
このようにビジネスでは、各企業が旗(=ミッション)を掲げれば、その想いに共感した仲間(社員)や顧客が自然に集まってくることになるのです。
本気度を形にしよう!- 『価値を創り出すプロセスとは?』
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