ビジネス文書は、作成のしやすさで大きく2種類に分けることができます。一つは、書籍やネット上で膨大な種類が提供されている文例集を利用する方法で、簡単に作成できます。ビジネスシーンで飛び交っている文書の多くは定型化された文書ですから、既存の文例集の中から類似の文書を見つけ出して利用する事ができます。
しかしもう一つのタイプは、文例集に該当する文例が見つけられない文書です。このような文書こそ、作成者のオリジナリティーが発揮される文書となりますが、ゼロベースから文書を作成することは、なかなかに大変なことではあります。
それでは、全くのオリジナル文書を効率良く作成するにはどうすれば良いでしょうか。
文例集を利用できるときは迷わず利用する
ビジネスにおいて文書作成は重要な作業ですが、本来の業務の合間に処理せねばならない場合が多いでしょう。従って、文書作成は効率良く手早く処理して、できるだけ早く本来の業務に戻りたいものです。
そのような時に役立つのが、書店に並べられた文例集であったり、インターネット上に公開されている文例集であったりします。
全くの白紙から文書を作成することはかなりの労力を必要としますし、時間もかかります。ですから、文例集に類似の文例を見つけられるような文書であれば、迷わずに既存の文例を利用して、早々に文書作成を終わらせてしまうべきです。特に、各種案内状などに対しては、優れた文例が数多く提供されていますので、それらを利用しない手は有りません。
しかし、作業マニュアルや数ページ以上に及ぶ報告書、あるいは企画書やプレゼン資料など、全くオリジナルな文書をゼロベースから作成しなければならない場合に、効率良く文書を作成するには、文例集では歯が立たない場合があります。
文例集に無い、オリジナル文書を素早く作成する手法
ビジネスシーンにおいては、文例集では用意されていないような全くのオリジナルな文書作成を要請されることが多くあります。そのような場合には、アウトラインから文書を作成する手法を活用すると、文書作成の効率が上がります。アウトラインとは文書の輪郭であり、具体的にはタイトル、大見出し、小見出しなどを示します。
たとえば、親子で小動物と触れ合える「リトルサファリ(仮称)」という動物園のウェブサイトの企画書を作成することを要請されたとします。そのような企画書は文例集のどこを探して見つかりません。しかし、何から書いてよいのか分からない、しかも今日中にたたき台としての素案を提出するように命じられました。
このようなときは、慌てずにアウトラインを書き出しましょう。たとえば以下のようになります。「■」部分がアウトラインで、その下には、本文を書く際のヒントを思いついたので「・」を付けてメモしておきました。… 続きを読む