メールや書面など、文書を作成している時間があったら、相手を呼び出して直接話すか、電話をかける、あるいは会議を開いて打ち合わせした方が早い、と考える人は多いでしょう。
しかし、いきなり相手に口頭で情報を伝えることは、実は効率が悪いことが多いのです。簡単な話であればいきなり口頭で説明することの方が手早いですが、少々込み入った情報に成ると、一端整理する工程が必要です。
ですから、いきなり電話をかけたり打ち合わせに相手を呼び出しても、話している内容はまとまりがなく、無駄な情報が多かったり、肝心な情報が抜けていたりするものです。酷い場合になると、話ながら考えをまとめようとしており、自分の思考整理の時間に相手を拘束してしまっている、という状況にもなってしまいます。
たしかに文書を作成することは手間がかかります。しかし、その手間をかけることで効率が良くなることは多いのです。
それでは、メールも含めた文書化による効率化とはどのような事でしょうか。
口頭での伝達は、手早いが効率が悪い
少々込み入った案件であるにもかかわらず、部下や外部の担当者に直接あるいは電話で説明をし始めると、さまざまな不都合が発生します。
まずは、相手の時間を拘束してしまうことです。打ち合わせに呼び出せば、場所も拘束していることになります。相手は何か作業の途中だったかもしれません。そうなると、その作業を中断させることにも成ります。
また、口頭での伝達では、情報にノイズが加わったり、肝心な情報が欠けていたり、極端な場合には話している内に方針が変わり、最初と最後では言っていることが矛盾していたりします。
困ったことに、聞いている方も口頭で言われると、なんとなく勢いや雰囲気に押されて分かった気になってしまうことが多くあります。その結果、情報が未整理のまま不適切に伝わってしまい、結局後で確認や問い合わせの手間が増えたり、最悪の場合は意図しない作業が遂行されたりしてしまう可能性もあります。
さらに、複数の相手に何度も同じ説明をしなければならない手間が掛かるため、面倒だからと複数の相手を集めて一度の説明で済ませても、相手によって受け取り方や聞き取れた部分が異なってしまうリスクがあります。
しかしメールや文書であれば、… 続きを読む… 続きを読む