吸血鬼はニンニクを嫌うことになっています。時代劇などでは、病人が頭に紫色の布を巻いて寝ている姿をしばしば見かけます。古来、香りや色には、悪いものを払う力や、病気を治す力がある、と信じられてきたのです。近年、医学的にも解明されてきたそういった効果をビジネスシーンでうまく利用してみませんか?
記憶と本能にはたらきかける
香りや色によってメンタルを強化することは、実はそれほど難しいことではありません。それぞれメンタルの基盤となる記憶や本能と強く結びついているため、その作用をうまく利用するだけなのです。
たとえばニオイは人の記憶と密接につながっています。これは脳の中でニオイ情報の入り口となる部位が、記憶を司る部位のすぐ隣にあるため。したがって、嗅覚を刺激することで、記憶や感情を強く揺り動かすことができるのです。
一方、色は人の本能に直結しています。自然界にあるさまざまな色が、人間にとって重要な情報源だったため、生き残り戦略の一環として、強い結びつきができたのです。… 続きを読む