A型だとかおひつじ座だとか、日本人はなにかと自分をカテゴリー分けするのが好きです。集団への帰属本能が強いため、「自分がこういう性格なのはA型という集団に属しているからなんだ」と納得したい心理がはたらいているのでしょう。
県民性もまさにそれ。東北地方の人は大体「我慢強い」とか、九州地方の人は大体「頑固」とかいわれると、なんとなくそういう気分になってくる人が多いようです。
そんな中、ちょっと不思議な分析をされるのが愛知県民、もう少し細かくいうと名古屋に住んでいる人、つまり“名古屋人”です。
名古屋人は「派手好き」なのに「堅実派」、「目立ちたがり」なのに「内弁慶」という、相反する性質をいくつも内包しているとされています。デビューしたての頃のタモリさんがよくネタにしていたことでよく知られています。
派手好きなのは、名古屋城の金のしゃちほこや豪華な嫁入り道具を見れば一目瞭然でしょう。一方で「倹約家」の一面もあわせもっており、 “大阪は食い倒れ、名古屋は貯め倒れ”なんて言葉もあるほどです。
そして、身内にだけ派手さを披露する「内弁慶」。東京と大阪へのコンプレックスが強く、全国に打って出るのは苦手のようです。この性格は、プロ野球の中日ドラゴンズによく現れているようで、星野仙一さんが監督の頃、「うちの選手は奥手すぎる。俺が一番有名でどうするんだ!」というようなことをぼやいてました。
この名古屋市民気質、一体誰が生み出したのかというと、尾張藩7代目の藩主・徳川宗春だといわれています。… 続きを読む