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DXの潮流、CDOの挑戦
2019.07.12

一般社団法人CDO Club Japan 理事 鍋島 勢理 氏前編

今求められる、変革リーダーとしてのCDO

一般社団法人CDO Club Japan 理事 鍋島 勢理 氏

 多くの企業がデジタル時代を見据え、自ら変化を起こし新しいことにチャレンジしようとしています。こうした動きを牽引するリーダーとして、CDOという役職を置く企業が増えています。多くは「Chief Digital Officer(最高デジタル責任者)」ですが、「Chief Data Officer(最高データ責任者)」を任命している企業もあります。こうした動きは欧米から始まりましたが、近年は日本でもCDOが増えつつあります。経営者コミュニティ「CDO Club Japan」の会員は約100人。その理事を務める鍋島勢理氏に、CDOが求められる背景、CDOの役割などについて伺いました。

 

CDO職を設置する企業が増加中

「CDO Club」は2011年に米国で生まれ、今では世界各地の現地法人と連携してグローバルな活動をしています。世界中の会員は約7000人。CDO Club Japanが設立されたのは2017年で、現在100人ほどの会員が参加。鍋島氏は「デジタルやデータの力を使って変革をもたらすリーダーたちが、CDO ClubおよびCDO Club Japanの会員です」と話します。

 CDOという役職を置く企業が増えた背景には、危機意識の高まりがあると鍋島氏は指摘します。

「米国では2014年ごろから、日本では数年ほど前からCDO職を設ける企業が増えました。アマゾンやウーバーなどディスラプターと呼ばれる企業群により、既存企業はビジネスを奪われてしまうかもしれません。また、環境変化は激しさを増しています。このような時代にどのように向き合い、勝ち抜くための戦略を実行するか――。従来からのやり方を見直し、デジタルやデータを使って企業を変革する、あるいは新規ビジネスを創出する必要があります。こうした動きを先導するリーダーがCDOです」

 鍋島氏によると「CDOには3つの役割があります」とのこと。第1にビジネスモデルの創出。あるいは、新しい事業やサービスをつくることです。第2にデジタルやデータを活用した企業変革。第3にカルチャー変革です。

 それぞれが大きなテーマです。ただ、当然のことですが、CDOが1人ですべてを実行するわけではありません。CDOは様々な関係者、プロジェクトメンバーを方向づけ、動かす指揮者のような役割といえるでしょう。

 

合意形成を生むコミュニケーション能力が重要に

 では、CDOにはどのような資質、能力が求められるでしょうか。鍋島氏はCDOの人物像についてこう説明します。… 続きを読む… 続きを読む

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鍋島 勢理(なべしま・せり)

 一般社団法人CDO Club Japan理事、海外事業局長、広報官。2015年青山学院大学卒業後、英国ロンドン大学University College London大学院にて地政学、エネルギー政策を学び、東京電力ホールディングス株式会社入社。国際室にて都市計画、欧州の電力事情等の分析調査を担当後、外資コンサルティングファーム勤務。株式会社鍋島戦略研究所を設立。デジタル戦略をリードする国内外の人やデジタルテクノロジーを取材し、テレビや記事、講演などで紹介。海外のビジネススクールと連携してデジタル人材教育プログラムを開発中。オスカープロモーション所属。

一般社団法人CDO Club Japanについて
■ 事業内容 CDOの普及啓蒙、活性化、教育、交流、人材育成、人材提供
■ 設立年月 2017年11月
■ 本社所在地 東京都渋谷区桜丘町26-1 セルリアンタワー15階
■ ホームページ https://cdoclub.jp/

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