IoTの技術を活用して生産現場の効率化を図るといったプロジェクトが多くの企業で進められています。たとえば各々の製造機器にセンサーを取り付け、そこで得られた情報を分析し、その結果を用いて製造機器を最適化したり異常を検知したり、さらには製造工程全体の最適化や製造物の品質管理に役立てようといった取り組みです。こうしたIoT活用のための枠組みを検討する上で、重要なポイントとなるのがデータベースの選択です。

 東芝デジタルソリューションズ株式会社は、IoTに最適なスケールアウト型データベース「GridDB」を独自に開発しており、株式会社デンソー向けのファクトリーIoTや、フランスの太陽光発電向け監視・診断システム、大手鉄鋼メーカーの産業用コンプレッサ稼働監視システムなど、多くの導入実績を持っています。同社に、IoTに最適なデータベースの在り方、そして同社ソリューションに採用されている技術や、その優位性について、望月進一郎氏と深津玄樹氏に伺いました。

 

従来のデータとは全く違う!膨大なIoTデータを扱うためのデータベース

 データを蓄積して活用するためのミドルウェアであるデータベースは、ERPSCM、あるいはCRMなどさまざまなアプリケーションと組み合わされて利用されています。ただしIoTでの利用では、こうした業務アプリケーションとは要件が異なることを認識しなければならないと、東芝デジタルソリューションズ株式会社(以下、東芝デジタルソリューションズ)の望月進一郎氏は説明します。

「IoTで扱うデータは、従来のシステムのものとはまったく違うため、データベースに求められる要件も異なります。RDB(リレーショナルデータベース)でも高頻度のトランザクションに対応しているケースはありますが、製造装置はミリ秒単位でデータを出力するため、データベース側もそれに対応できるパフォーマンスが求められます。また24時間365日データが発生し続けること、大量データの単調増加なども業務アプリケーションで使われるRDBとはまったく異なる要件です」

IoTデータの特徴

 このようなニーズに応えるため、東芝デジタルソリューションズで開発されたデータベースが「GridDB®(グリッドディービー)」です。

 

IoTでの利用を前提に設計された国産データベース

 東芝デジタルソリューションズは、現在の新生東芝の4つの主要事業領域の1つであるデジタル化社会対応の推進を担うカンパニーであり、IoTやAI技術を活用したデジタルソリューション事業を展開しています。

 同社の深津玄樹氏は「我々は東芝グループでICTを推進するカンパニーとして、社会インフラや電力など他カンパニーのビジネスを支えています。またお客様とともにデジタルトランスフォーメーションを推進し、グローバル社会で新たな価値を創造していきたいと考えています。AIやIoTといったデジタル技術でビジネスを変革し続けること、オープンイノベーションで価値を共創し続けること、信頼されるパートナーであり続けることをビジョンとして掲げています」と説明します。

 東芝デジタルソリューションズでは、これまで多くの企業におけるIoTの取り組みを支援してきました。とはいえIoTを活用して製造工程全体を改善することになると、システムの規模は非常に大きくなり、それをスクラッチで開発するのは大変な時間とコストがかかるでしょう。そこで同社は、製造業向けのパッケージモデルとして「Meister DigitalTwin」を提供しています。GridDBはこのプロダクトの中で使われているほか、東芝のIoT「SPINEX」の中核的な存在になっています。

Meister DigitalTwinを支えるGridDB

 GridDBの特長として、… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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