IoTに熱い視線!「Interop Tokyo 2016」(前編)

IoT事例、カメラクラウドソリューションに注目!

2016.06.16 Thu連載バックナンバー

 2016年6月8日から10日までの3日間、ネットワーク関連ソリューションの大規模な展示会である「Interop Tokyo 2016」が幕張メッセで開催されました。ここでは、NTTコミュニケーションズのブースと、IoTに関連したセッションの模様をお届けします。

 

IoTとクラウドを安全につなぐ技術を展示

 23回目の開催となる今年のInterop Tokyoにおいて、大きな注目を集めていたのがIoT(Internet of Things)関連のソリューションです。IoTは社会に大きな影響を与える可能性を秘めたテクノロジーであり、モノをネットワークにつなぐ、あるいはつないだモノから情報を収集するなど、さまざまなIoT関連ソリューションが展示されていました。

 その中で、NTTコミュニケーションズのブースで紹介していたのは、「IoT向けSDNソリューション」と、Interop TokyoのBest of Show Awardにおいてクラウドサービス部門準グランプリを獲得した「多拠点カメラクラウドソリューション」です。各種センサーやネットワークカメラから、データをリアルタイムに取得するためにはネットワークが欠かせませんが、インターネットを利用するとサイバー攻撃のリスクを伴います。そこでNTTコミュニケーションズが提示しているのは、第三者が接続できないクローズドVPNを利用することで、安全にIoT機器とクラウドを接続する形です。これなら攻撃者がインターネット経由でIoT機器にアクセスすることは不可能なため、サイバー攻撃を受ける不安を解消できるというわけです。

 今回展示されていたIoT向けSDNソリューションは、IoT機器をインターネット経由でクローズドVPNに接続するための仕組みです。具体的にはコントローラーからオンデマンド制御可能なVPNソフトウェアをIoT機器に組み込むことで、インターネット経由で安全にデータを送受信することを可能にします。現状は技術開発の段階ですが、実用化に向けて開発が続けられるとのことでした。

 もう一方の多拠点カメラクラウドソリューションでは、すでに提供されているサービスである「Arcstar Universal One Virtual」を活用し、インターネット、あるいはモバイルネットワークを介して、カメラが撮影した映像をクラウド上に記録します。こちらの展示でもポイントとなっていたのは、インターネット経由で安全に「Arcstar Universal One」に接続する技術です。Arcstar Universal One Virtualでは、インターネット経由でArcstar Universal Oneに接続するための専用のアダプタが用意されており、これを利用することで専用の回線を用意することなく安全にカメラとクラウドを接続することができます。

Arcstar Universal One Virtualによるカメラクラウド

 

クラウドとの組み合わせで広がるカメラの可能性

 さらにNTTコミュニケーションズは、「とる・みる・つなぐ ~監視カメラのあたりまえが変わる ~多拠点カメラクラウドとIoTデバイスのSDN制御技術~」と題したセッションも行いました。最初に登壇したNTTコミュニケーションズの福嶋憲一氏は、監視カメラや防犯カメラといったカメラ端末のクラウド化には、カメラ運用の負担軽減やクラウド上のシステムに監視業務を集約することによる効率化が図れるほか、集約した映像データに対してビッグデータ解析やAIによる分析を組み合わせることで、新たな価値の創造が期待できるといったメリットを紹介しました。

カメラクラウドのソリューション全体像

 しかしその一方で、カメラ端末をインターネットに接続した場合、情報漏えいにつながるリスクがあると指摘し、インターネットに接続された各地の無防備なカメラをまとめたWebサイトの事例を紹介します。この問題を解決するために、NTTコミュニケーションズの多拠点カメラクラウドソリューションではArcstar Universal One Virtualを利用することで、安全に映像をクラウドに送信できると紹介しました。そして最後に「クラウド上に集約されたカメラ映像とAIをはじめとする先端技術を組み合わせれば、マーケティングなど幅広い分野で有効であり、なおかつオペレーションも簡素化できる。監視カメラメーカーさまやカメラアプリケーションベンダーさまとのエコシステムの実現により、監視カメラの新しい世界観を構築していきたい」と展望を述べ、上水流由香氏にマイクを渡しました。

 上水流氏が説明したのは、監視カメラや防犯カメラの世界で高いシェアを誇るアクシスコミュニケーションズのネットワークカメラに、Arcstar Universal One Virtualの接続用アプリを組み込んだ事例です。

ACAP連携によるセキュアなクラウド接続検証

  アクシスコミュニケーションズが提供するADP(Application Development Partner)プログラムを利用し、NTTコミュニケーションズが開発したArcstar Universal One Virtualのクライアントソフトウェアをネットワークカメラに組み込むことで、アダプタを設置することなく、カメラからインターネット経由で直接Arcstar Universal Oneに接続することを可能にしました。これにより、インターネットに接続されたネットワークにカメラを接続するだけで、記録された映像をクラウドに転送することができます。

 また、同じ仕組みをIoTデバイスなどに応用し、さらに外部のプログラムから接続するためのインターフェイスである「Web API」を組み込むことで、システムから集中的に制御することが可能だと説明しました。これによりネットワークへの接続や切断、別の接続先への切り替えなどをすべてソフトウェアで制御することが可能になり、ユーザーが利用している管理システムと一体化できると、そのメリットを強調します。

IoT向けSDN技術 Web-API制御デモ(デモ概要)

 最後に上水流氏は、APIによって制御可能なクラウドサービスと、このSDN技術を組み合わせることで、「クラウドから端末まで、トータルにソフトウェアで制御することが可能になる」とソリューションの強みを述べてプレゼンテーションを終えました。

 インターネットは便利なネットワークである一方、サイバー攻撃などセキュリティ面での不安が付きまといます。この不安を解消しつつ、カメラやIoT機器とクラウドをインターネット経由で接続できるNTTコミュニケーションズの技術は、カメラの活用範囲の拡大、そしてIoTの実現において大いに期待できる技術でしょう。

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Bizコンパス編集部

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