2015.12.25 Fri
セキュリティ強化や遠隔地の状況確認など、さまざまな場所で使われている監視カメラ。デジタル化によりデータ再利用など便利な使い方が可能になったほか、クラウドサービスや映像解析技術と組み合わせた新たな活用法も登場しています。今回は“3つのC”(Camera/Connectivity/Cloud)をキーワードに、導入のポイントを解説していきます。
デジタル化で利便性を高めた監視カメラ
社会全体でセキュリティ意識が高まり、また以前よりも低コストで導入することが可能になったために、街のさまざまな場所で見かけるようになったのが「監視カメラ」です。犯罪などが発生した時の記録、あるいは防犯目的で活用されており、社会の安全を守る上で大きな役割を果たしています。
監視カメラが普及した背景の1つとしてデジタル化によって利便性が高まったことが挙げられます。カメラで撮影した映像をテープメディアに記録するアナログ型監視カメラの場合、定期的にテープを取り換える必要があるほか、複数拠点のカメラを統合的に管理することもできません。しかしデジタル型の監視カメラであればHDDなどに長時間の映像を記録し続けられるほか、ネットワークに接続することで複数のカメラの集中管理も可能です。
さらに、クラウドサービスや映像解析技術などが普及してきたことから、従来の監視目的だけでなく、ビジネスに活用しようという動きも広まっています。たとえば店舗や倉庫のカメラ映像をクラウド上に集約し、本部で集中的にチェックすることで業務を効率化するといった用途が挙げられます。映像から店舗を訪れた顧客を分析し、さらに人工知能も組み合わせてマーケティングに応用する、といった取り組みも始まっています。各種センサーデバイスとカメラを連携し、より精度の高い分析を行うといったことも考えられるでしょう。
監視カメラのクラウド化による高度活用事例
具体的な事例の1つとして、小売業A社のプロジェクトがあります。同社はネットワーク環境を整備する際、それまであまり使われていなかったネットワークの上り(各店舗から本部/クラウド方向への通信)を有効活用するために、監視カメラをクラウド上で集中管理することにしたのです。これにより、各店舗において監視カメラを運用する手間から解放されたほか、カメラ映像を遠隔から再生することも可能になりました。ネットワークの空きに注目することで、コストを抑えて監視カメラの集中管理を実現した事例と言えるでしょう。
海外に本社を持つ流通業のB社の場合は、… 続きを読む
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Bizコンパス編集部
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