Bizコンパス

営業にダマされない! グループウェアの選び方
2013.12.27

営業にダマされない! ITサービスの選び方第6回

営業にダマされない! グループウェアの選び方

著者 Bizコンパス編集部

よくある失敗例

 タブレット端末やスマートフォンなどのデバイスの普及により、クラウド型のグループウェアが導入される機会が増えてきました。グループウェアは業務で利用頻度の高いソリューションの一つであるだけにその役割は重要です。しかし、セールストークを鵜呑みにして導入すると、利用者である従業員の生産性を落としかねません。今回はクラウド型のグループウェアで失敗しない例を考えてみます。

 

必要最小限な機能で構成されており非常に安価です!

営業担当

<営業担当>

 弊社が提供するグループウェアはクラウド型です。クラウドをご利用いただくため、非常に安価にご提供することが可能です。また、メール・スケジューラーは必要最小限の機能で構成されているため、さらに安価で提供できる点が強みです。最近では導入実績もかなり増えてきております。必ず御社の生産性向上に役立ちます。

情報システム担当

<情報システム担当>

 最小限の機能以外は利用しないという考えが元々あったため、ユーザーあたりの利用料金の安さを評価して、この企業のクラウド型グループウェア導入を検討した。しかし、導入直前に現在利用しているグループウェアと機能を念のため比較してみたところ、セキュリティ機能が標準で搭載されておらず、まるまるオプションサービスになっていることがわかった。危うくセキュリティリスクの高いサービスを導入するところだった。

 クラウド型サービスで注意すべき点はいくつかありますが、外出先など社外から利用できることを考えると、セキュリティは大きなポイントの一つと言えるでしょう。どの程度のセキュリティがパッケージングされているのかヒアリングし、自社の導入要件と合致しているか否かを確認しましょう。また導入前には、現在利用しているグループウェアサービスとセキュリティ面で比較すると良いでしょう。

 

豊富な機能が頻繁に追加・更新されるため便利です!

営業担当

<営業担当>

 弊社のクラウド型グループウェアは、自動でアップデートを行なうため、お客様の手を煩わせません。アップデートの際には様々な機能が追加されますので、ニーズに合わせて新機能をお使いいただくことが可能です。アップデートしても月額の利用料金は変わりませんので、新機能が無料で使えますよ。

情報システム担当

<情報システム担当>

 月額料金が変わらないまま自動で機能アップデートがされる点に魅力を感じ、現在利用しているグループウェアからのリプレイスを決断した。導入後はしばらくの間うまくいっていたが、機能追加・変更などアップデートが多すぎて使い方が分からず、社内メンバーからの問い合わせが激増してしまった。情報システム部門のヘルプデスクの対応負荷が増加してしまい、困っている。

 月額料金を支払っていれば自動で機能を追加・更新してくれることは、クラウド型グループウェアサービスの良い点です。しかし、アップデートが頻繁に発生するなど、起こりうるデメリットを想定していなければ、そのメリットも打ち消されてしまします。今回のケースではサービス提供元と連携し、分かりやすいマニュアルを作成したり、機能に制限を設けるなどの事前対策を行なっておくべきでしょう。

 

ブラウザ上でグループウェアが動作します!

営業担当

<営業担当>

 クラウド型グループウェアはインターネットのブラウザ上で動作します。御社ではすでにWi-Fiを支給されているようですが、外出が多い場合はインターネットさえあれば外出先でもメールやスケジュールを確認することができ、大変便利です。

情報システム担当

<情報システム担当>

 外出先でメールやスケジュールが確認できる機能性を評価して、従来のパッケージ型グループウェアからクラウド型のグループウェアサービスへのリプレイスを決定した。頻繁に更新がされていくのは非常に便利であったが、あるときのアップデートで、推奨環境が弊社のインフラに合致しないものに変更されてしまった。もともと新しいOSやブラウザを利用する必要性はなかったが、クラウド型グループウェアの使用環境に合わせるため、持ち出し用ノートPCの買い替えをしなければならなくなった。

 ブラウザ上で利用できるクラウド型サービスは、外出の多い人には非常に便利です。また、自動更新で機能追加やセキュリティのアップグレードなども頻繁に行われるようであれば情報システム担当者の負担も軽くなります。しかし、利用しているインフラ環境がサービスに合致しないというケースが、最近少しずつですが増えてきています。導入の際には、自社のインフラ環境がサービスに適応できるのか、将来を見据えたうえで十分検討する必要があるでしょう。

▼まずは、グループウェアサービスをおさらい▼
「グループウェアサービスとは?」

※掲載されている内容は公開日時点のものです。
※掲載されているサービスの名称、内容及び条件は、改善などのために予告なく変更することがあります。

グループウェアサービスとは?

グループウェアサービスとは?

 グループウェアは、メールやスケジュール共有・調整機能、設備予約、電子掲示板などを集約したツールです。会社や組織、プロジェクトにおいて、情報共有やコミュニケーションの効率化を図り、チームの生産性の向上が図れます。

 また中には、ファイル共有や会社の売上状況確認、会議を行うポータルとしても利用できたり、ワークフローやチーム内の業務プロセスを管理するツールとしても活用できます。グループウェアはまさにプロジェクトを推進させ、組織をマネジメントするのに適したツールと言えるでしょう。

 グループウェアを導入する際に重要なポイントは複数ありますが、進め方として重要なポイントは以下の3点に集約されます。

(1)テスト利用 (2)スモールスタート (3)習慣・ルール化

 (1)のテスト利用は、導入時には必ずチェックして頂きたい事項です。特に、最も利用するメール・スケジュール機能の使い勝手や、画面のインターフェースのわかりやすさは、ずっと使い続ける利用者の客観的な評価が不可欠です。

 (2)のスモールスタートとは、最初から多機能化せず、シンプルな設計でスタートさせることを指します。少人数にユーザーを絞り、重要な機能を触ってもらうことから利用を始めましょう。使い慣れた製品であれば良いのですが新しい製品を利用する際には人と機能を絞ることが重要になるでしょう。

 (3)習慣・ルール化は、企業によっては大きな課題になる可能性があります。たとえばグループウェアを利用することがそもそも習慣・ルール化されていない企業では、利用している従業員に二重作業(グループウェアの入力と利用していない人へのスケジュール確認)が発生してしまい、業務の効率が改善されない恐れがあります。このような事態を避けるため、勉強会や社内説明会、ユーザーへのヒアリングを行うなど、積極的に習慣化に取り組むことが重要です。一度習慣化するまでは、粘り強くアクションを続けることが大事になります。

 

グループウェアサービスを取り巻く状況

 国内全体で400億円程度の市場規模があり、成熟市場と言われているグループウェア市場ですが、クラウドの登場により、パッケージライセンスの購入が中心となっていた提供形態がクラウド型サービスの利用へと変化しはじめています。大きな要因としては、自社に運用負担をかけることなく、最新の機能を定額料金で利用できること、スマートフォンやタブレット端末などスマートデバイスを利用し、営業担当者などが外出先でメールやスケジュールを確認するというニーズが高まっていることがあります。利便性向上という観点から、様々なデバイスに対応したサービスのニーズが高まっています。

 実際、ある調査機関が2011年に発表した調査では、企業全体の15.7%がグループウェアについて「最重要課題」であると回答しており、グループウェアが果たす役割は非常に大きくなっています。

 クラウドの登場で、グループウェアの提供形態は、以下の二つに大きく分類されるようになりました。

(1)オンプレミス(設置型) (2)クラウド型

 

グループウェアサービスの種類

オンプレミス(設置型)

 オンプレミスは、利用企業が自社にインフラを持ち、利用企業がシステム全体を管理するものです。既存ソフトウェアとの連携が比較的容易にできる点、自社にインフラを持つためセキュリティを担保しやすい点が評価されています。

クラウド型

 クラウド型はインターネット経由で利用できるグループウェアサービスです。追加コストを払うことなく、常に最新の機能にアップデートしながら利用できるうえ、障害時の対応はサービス提供ベンダーが一元的に対応してくれます。

 今回の「営業にダマされない」では、クラウド型グループウェアサービスのメリット・デメリットについて考察します。

▼クラウド型グループウェアサービスを利用するメリット・デメリットを確認!▼
「メリット・デメリット」

メリット・デメリット

クラウド型グループウェアサービスを利用するメリット

コストが月額一定に抑えられる

 クラウド型サービスであるため、1ユーザーあたりに課金される月額利用料金だけでサービスを利用することが可能。ハードウェアやソフトウェアへ初期投資する必要がなくなる。

場所を選ばずに利用できる

 アプリケーションのインストールが不要であるため、インターネット環境さえあればサービスが利用できる。ノートPCやスマートデバイスから、メールの確認、スケジュール調整を行うことが可能

システム管理負荷が低い

 サービスプロバイダーがシステム全体の運用管理を行なうため、オンプレミス型で発生するアプリケーションやインフラの管理の負荷がない。

 

クラウド型グループウェアサービスを利用するデメリット

障害発生時に自社で対応できない

 アプリケーションやインフラに何かしらのトラブルが発生しても、自社で対応することができない

オンプレミスよりもソフトウェアのカスタマイズ性が低い

 アプリケーションのバージョンアップは全てサービス提供者が管理するため、自社の要件に合わせたカスタマイズがしづらい。

インターネットを通じてアクセスするため、セキュリティリスクを伴う

 インターネット環境化でアクセスを行うため、社内でシステムを持っている場合に比べて、セキュリティリスクが高い。

 

▼では、もっと詳しいチェックリストで確認しましょう▼
「すぐに使えるチェックリスト」

すぐに使えるチェックリスト

 クラウド型グループウェアサービスの選定は、検討項目が多岐にわたるため、導入に際しては専門家や事業者の担当と相談しながら進めることになるでしょう。

 ここではクラウド型グループウェアサービスを検討される方でも、事業者の言いなりにならずに自社に最適なサービスを選ぶためのチェック項目と解説をまとめた資料をご用意しました。サービス事業者へのヒアリングの際などにご活用ください(ダウンロードにはBizコンパスへの会員登録(無料)が必要です)。

サービス事業者比較

 国内の主要クラウド型グループウェアサービス提供事業者3社(マイクロソフト、サイボウズ、ネオジャパン)が提供するクラウド型グループウェアサービスの内容を、さまざまな観点から比較しました(ダウンロードにはBizコンパスへの会員登録(無料)が必要です)。

関連する事例記事はこちらからご覧になれます

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