2018年版・営業にダマされない!ITサービスの選び方(第1回)

新・営業にダマされない! FMCの選び方

2018.01.31 Wed連載バックナンバー

 企業のIT担当者の元には、「○○を導入しませんか」「○○に変えればコスト削減につながります」といったようなITサービスのセールスが日々訪れることでしょう。しかし、実際に導入しても、営業マンの言葉のような成果は上がらず、かえって導入前よりも不便になったり、コストも高くなってしまうケースもあります。

 本連載「2018年版・営業にダマされない!ITサービスの選び方」は、そうした営業の売り文句を鵜呑みにせず、ITサービスを正しく導入するためのノウハウを紹介します。

 第1回目のテーマは、携帯電話やスマートフォンを固定電話の子機として使う通信サービス「FMC(Fixed Mobile Convergence)」です。働き方改革の一環として、導入を進めている企業も多いでしょうが、中には以下に紹介するような失敗をしてしまったケースもあるかもしれません。

 

専用設備なしで全国の事業所が内線エリアに! コストが削減できます!

営業担当

<営業担当の売り込み>

 弊社のFMCサービスを利用することで、いまお使いのスマートフォンや携帯電話で、全国の事業所が“内線エリア”になります。たとえば、事業所の電話とスマートフォンの通話、スマートフォン同士の通話など、社内の通話料が大きく抑えられます。

 弊社のサービスであれば、専用設備を特別に導入する必要がなく、既存の電話設備を活かして簡単に導入できるので、初期コストを削減できます。御社のように、全国に拠点を持たれている企業様であれば、大幅なコスト削減効果が見込めます!


情報システム担当

<情報システム担当>

 専用設備を導入する必要がなく、初期コストを抑えて通話料を大きくコスト削減できる点に魅力を感じて、FMCサービスの導入を前提に、見積もりを依頼した。

 しかし、見積もり内容を精査するうちに、携帯電話の基本料金や、企業の拠点と携帯電話事業者のネットワークを結ぶ固定回線の料金などが別途発生することが分かった。こうしたランニングコストを含めると、従来よりも料金が高くなってしまった。

 FMCサービスは基本的にはコスト削減効果が見込まれるサービスではありますが、自社のケースにあてはめた際に、本当にコスト削減効果や利便性向上が見込まれるかどうかは、実際の利用環境で検証する必要があります。

 事業所の通信環境や電話の使い方を把握した上で、本当に課題の解決につながるのか、利便性は向上するのか、ランニングコストは妥当なのか、といった点の検討なしで導入するのは、できれば避けておきたいところです。

 

スマートフォン内線化により、営業マンの利便性や業務効率が向上します!

営業担当

<営業担当の売り込み>

  FMCサービスを導入すると、スマートフォンとオフィスの電話が内線番号でつながります。担当者がどこにいても内線でつながるので、クライアントからの問い合わせにもスピーディに対応できます。つまり、営業マンの利便性や業務効率の向上が期待できるのです!

 さらにいえば、テレワークやシェアオフィスなどの先進的なワークスタイルにも対応できます!


情報システム担当

<情報システム担当>

 弊社は従業員が多く、営業マンの割合が非常に多い。外出先での利便性や業務効率の向上に期待して、FMCサービスの導入に踏み切った。

 しかし、スマートフォンから外線をかける際は、携帯電話回線経由での通話になることを、導入後に初めて知った。そのため、見込んでいたコスト削減効果を得ることはできず、かえってコストがかさんでしまった。

 FMCサービスを利用することで、電話の取り次ぎ業務も効率化できます。たとえば「顧客側がオフィスの電話にかけた場合に不在」→「顧客側がもう一度携帯電話にかけ直す」といった手間がなくなります。電話番号が統一できるという部分で、便利になるのは間違いありません。

 ただ、忘れがちなのが、外線の発信時には、携帯電話回線を利用するという点です。内線通話になるのはどういうケースなのか、どのような状況で外線通話になってしまうのか、その条件はあらかじめ認識する必要があるでしょう。

 

既存の設備やスマートフォンを活用するので、初期コストがかかりません!

営業担当

<営業担当の売り込み>

 FMCサービスは既存の設備を活用するので、初期コストを抑えて簡単に導入できます。しかも、現在ご契約いただいているスマートフォンや携帯電話1台あたりの基本料金、通話料金が安くなります。携帯電話料金が大幅に削減できる、オススメのサービスです!


情報システム担当

<情報システム担当>

  導入に手間がかからず、基本料金や通話料金も下げられるということからFMCサービスの本格検討を開始した。

 しかし、実際に導入するとなると、全社のキャリアを一本化しなければならないことがわかった。自社はすでに複数の携帯電話会社と契約しており、その契約期間の問題で、携帯電話会社を一本化することは難しい。導入するためにさまざまな準備を行ったものの、最終的に断念せざるを得なかった。

 FMCは内線として携帯電話を利用できるようにするため、携帯電話会社を一本化することが、サービス導入時の前提条件です。そのため、複数のキャリアと契約している場合、導入時期や契約期間、営業上の問題などによって、キャリア一本化ができないケースもあります。導入検討時には、事業所ごとの携帯電話の契約状況を把握し、社内外の関係者を含めた調整が重要になるでしょう。

▼そもそも、FMCサービスとは何なのか? 基本をおさらいしておきましょう▼
「そもそもFMCサービスとは?」

※掲載されている内容は公開日時点のものです。
※掲載されているサービスの名称、内容及び条件は、改善などのために予告なく変更することがあります。

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Bizコンパス編集部

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