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2021年のデジタル変革を形作る8のトレンド
2020.12.22

IT&ビジネス最新ニュース第93回

2021年のデジタル変革を形作る8のトレンド

トレンド4:自動化

 自動化はイノベーションを可能にする上で最初に挙げられるアプローチだ。SalesforceによるとIT組織の81%は、向こう12〜18カ月でより多くのタスクを自動化し、チームメンバーがイノベーションにまい進できるようにするという。McKinseyは、組織の57%が少なくとも1つないし複数の業務部門や業務機能におけるプロセスの自動化を試行していると述べている。またMuleSoftのリサーチによると、IT部門の意思決定者の30%が、自動化はデジタル変革に関連付けられた重要な業務イニシアティブだと述べているという。

 McKinseyは、自動化によって世界経済の生産性が年間で最大1.4%向上すると推定している。またSalesforceによると、サービスエージェントの70%がルーチン作業の自動化によってより高次な仕事に注力できるようになると確信しているという。さらにPwCのレポート「Finance Effectiveness Benchmarking」(財務有効性のベンチマーキング)では、財務業務にかかる時間の最大40%が削減できるとしている。

 さまざまな業界の企業が自動化を試行している。あらゆる業界を通じ、業務ユーザーの60%は、システムやアプリケーション、データ間の接続性の欠如によって自動化のイニシアティブが阻害されている点について同意している。自動化の複雑さを低減する解決策の1つは、APIの上手な利用だ。同レポートには「APIは自動化を推進していく上での鍵だ。APIは、スコープの定義されたデータや機能に対する統制されたアクセスの規模を拡大し、元となるシステムの複雑さを抽象化する最もエレガントな手段として登場してきた」と記されている。

 MuleSoftの最高技術責任者(CTO)Uri Sarid氏は「2021年には、意図に基づいたシステムを数多く目にするようになるとともに、新たなプログラミングモデル、すなわち宣言的なモデルが浸透していくのを目の当たりにするだろう。このモデルでは意図、つまり適切な目標や終了状態を宣言すると、アプリケーションネットワーク内でAPIを介して接続されているソフトウェアシステムが自律的に簡単な実現方法を見つけ出してくれる」と述べた。

トレンド5:APIのセキュリティ

 顧客の84%は強力なセキュリティ統制を有している企業に対して安心感を覚え、利用する傾向にある。またセキュリティは、組織におけるテクノロジー投資として頂点に位置している。Verizonによると、過去1年で発生したデータ侵害の43%は、ウェブアプリケーションの脆弱性によるものだという。さらにGartnerは、ウェブベースのアプリケーションに対する攻撃の90%が、ユーザーインターフェース経由ではなく、APIの脆弱性に対するものになるだろうと予測している。同社によると、企業のウェブアプリケーションを介したデータ侵害で最も頻繁に用いられる攻撃ベクターは2022年までに、APIを悪用したものになるという。またAkamaiの報告では、今やウェブトラフィックの83%がAPIのトラフィックとなっている。さらにMuleSoftによると、平均的な企業には900のアプリケーションが存在しているという。

トレンド6:マイクロサービス

 MuleSoftによると、「データや機能は、マイクロサービスによって緩やかに結合したサービスのコレクションとして公開される。マイクロサービスを用いることで、組織は顧客からの希望や要求の変化に迅速に対応できるようになるとともに、競争上の優位性を生み出すサービスを提供できるようになる」という。また、組織の91%はマイクロサービスを使用している、あるいは使用する計画があるという。さらにGartnerによると、財務サービス企業のCIOの65%は2021年に、マイクロサービスやAPI、クラウドといったインフラテクノロジーへの投資を増やす計画だという。

 マイクロサービスの採用はさまざまな業界で増加している。MuleSoftによる調査では、さまざまな業界における複数の企業がマイクロサービスの実装によって実のある投資利益率(ROI)を実現していることが浮き彫りになっている。Gartnerによると、本番環境にマイクロサービスを配備する企業は、その規模を拡張するために何らかのサービスメッシュが必要になるという。サービスメッシュは、マイクロサービスの配備に向けたアーキテクチャー上のパターンとなっている。その主な目標は、セキュアで高速、かつ信頼性の高いサービス間の通信を実現するというものだ。サービスメッシュは比較的新しいテクノロジーだが、組織の46%が試行している、あるいは向こう12カ月以内に評価や実装の計画を有している。

※この記事はZDNet Japanから配信されています。

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