トレンド2:イノベーションの民主化
調査によると業務部門はデジタル変革に参画しており、業務部門のユーザーの68%はIT部門と業務部門が力を合わせてデジタル変革を推進していくべきだと確信している。さらに業務部門のユーザーの51%は、IT部門によるデジタルプロジェクトの調達ペースに不満を抱いているという。またIT以外に目を向けた場合、統合を必要とする業務上の役割として、業務のアナリストとデータサイエンティスト、カスタマーサポートの3つが含まれている。
企業は、生産性を向上させるための手段としてローコード開発ツールに目を向けることになる。Gartnerによると、大企業の75%では2024年までに、IT部門のアプリケーション開発と、業務部門の開発イニシアティブの双方の用途で少なくとも4種類のローコード開発ツールを使用するようになるという。またローコードアプリケーション開発はその普及が進む結果、2024年までにアプリケーション開発アクティビティーの65%以上を占めるようになるという。これらのトレンドは、IT部門とCIOにとって驚くほど重要だ。業務部門の垣根を越えてテクノロジーに精通させるとともに、その能力を強化させることが最優先課題となるのだ。業務部門のインテグレーター向けツールは、向こう2〜5年のうちに主流になるだろう。
トレンド3:コンポーザブルエンタープライズ(組み替え可能な組織)
企業はアプリケーションの急激な増加に直面している。マーケティングテクノロジーの分野だけを見ても、およそ8000種類のアプリが存在している。組織の52%は、ほとんどの業務上の価値が、ITによる再利用可能な統合資産の構築を通じた、将来のプロジェクトに対する時間とコストの節約というかたちで生み出されたと述べている。
Gartnerの「新興テクノロジーのハイプサイクル」によると、コンポーザブルエンタープライズは、業務のレジリエンスと、大規模かつ迅速な運用のための鍵となるテクノロジーとされている。Gartnerは「モジュール型のこの業務モデルによって、組織は融通のきかない、慣習に縛られた計画から、活発でアジリティーのある計画に移行できるようになる。コンポーザブルエンタープライズという考え方によって、さらなるイノベーションが生み出せるようになるとともに、コストの低減や優れたパートナーシップにつなげられる」と記している。
※この記事はZDNet Japanから配信されています。