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世の中全般よりも遅れている?–コンタクトセンター基盤のベンダー座談会(後編)
2021.02.10

IT&ビジネス最新ニュース第110回

世の中全般よりも遅れている?–コンタクトセンター基盤のベンダー座談会(後編)

 消費者の電話対応を行うコンタクトセンターは、あらゆる業種に欠かせない部門/部署である。電話の向こうから聞こえる消費者の声を認識/感情分析し、適切な対応を行うクラウドコンタクトセンター基盤を提供する日本アバイア、アマゾン ウェブ サービス ジャパン、ジェネシス・ジャパンの3社に話を聞いた。

参加者

・日本アバイア エンゲージメント・ソリューションセールス ソリューションスペシャリスト 幸崎真一氏

・アマゾン ウェブ サービス ジャパン Amazon Connect Specialist 羽富健次氏

・ジェネシス・ジャパン ソリューション・コンサルティング本部 シニア・ソリューション・コンサルタント 福井康晃氏

・ZDNet Japan編集部 大場みのり(モデレーター)

――出社と在宅のハイブリッド型なのか、在宅勤務中心なのか、顧客企業の傾向を教えてほしい。

羽富氏:約1年前にAmazon Connectに移行された通信販売系のお客さまは、当時から感染症の世界的流行を踏まえて、コンタクトセンター勤務と在宅勤務をミックスして運用していた。コロナ禍でも違和感なく在宅勤務に切り替え、受注成績も向上したという。また、コロナ禍が始まった頃のオペレーターは勤務先が決まっていたが、どこでも働けるように契約を更改したとも聞く。

福井氏:当社の教育系のお客さまも在宅勤務を考えていたが、以前からGenesys Cloudを導入されていたので、在宅勤務への移行もスムーズだったとご評価いただいた。

幸崎氏:コンタクトセンター内の「密」を防ぐため、コンタクトセンター勤務と在宅勤務を半々にし、ローテーションで回るケースが少なくなかった。明確になったのは、同じシステムで運用すればコンタクトセンター勤務から在宅勤務への移行もスムーズに実行できる。われわれはスーパーバイザーが歩き回るオペレーションではなく、ヘルプも同じプラットフォームで依頼できる「Avaya Agent MAP」を提案してきた。在宅勤務/コンタクトセンター勤務の問題は、生産性のばらつきが出ること。そのため、同じプラットフォームで業務を行える習慣を身に付けることを提案している。

羽富氏:今後はWFM(ワークフォースマネジメント)も変化するだろう。現在は在宅勤務とコンタクトセンター勤務を別立てしてリソースの問題と捉えているが、この別立てが問題。特定の時間帯に担当者を配置する「場所に縛られない働き方」を踏まえたWFMが必要だ。

幸崎氏:コンタクトセンター勤務だからできる、在宅勤務だからできないというのは、管理上不都合が出てくる。全て同じ環境で業務に当たるようにするのが重要だ。

福井氏:話すのは不得手だが、書面でのコミュニケーションは得意という人もいる。チャネルのデジタル化について、日本企業はもっと取り組んでもいいくらいだ。

――コンタクトセンターの在宅化に当たり、企業が心がけることを改めて教えてほしい。

幸崎氏:繰り返しになるが、コンタクトセンター勤務と在宅勤務で環境が異なる点をテクノロジーでどう補うか。われわれは在宅とコンタクトセンター勤務の仮想統合を提案してきた。人工知能(AI)による音声のテキスト化や感情分析によるオペレーター/スーパーバイザーの支援を行い、オペレーションの統一や生産性、応対品質の均一化を実現する。もう在宅勤務は一度始めているので、後戻りはできない。企業は不退転の覚悟を持つ必要がある。

羽富氏:同感だ。重要なのはエンドユーザーを見ること。どのような動線なのか、何に困っているのか理解しなければならない。

福井氏:私としてはオペレーターを信じてあげること。オーストラリアのお客さまは、性善説で在宅勤務のオペレーションを作っている。

――注目している顧客体験(CX)のトレンドを教えてほしい。

幸崎氏:ありきたりだが、CXを踏まえたシステム基盤や運用、設定を行うことが重要だと考えている。われわれもファシリテーター(支援者)として同席し、カスタマージャーニーマップの作成を多くのお客さまと行っているが、まだ市場に対して氷山の一角。本来なら組織横断で取り組まなければならない課題なので、トップが危機感を持っているか否かが重要。日本は遅れているように感じる。他方でテクノロジー観点では、対談に参加している3社はプラットフォーム寄りのベンダーだが、CRM(顧客関係管理)側からプラットフォームに攻め入っているプレーヤーも増えてきた。その辺りの動向は個人的に気になる。

※この記事はZDNet Japanから配信されています。

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