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IT産業がマーケティングテクノロジーを使えないメカニズム
2021.02.01

IT&ビジネス最新ニュース第104回

IT産業がマーケティングテクノロジーを使えないメカニズム

 マーケティングオートメーション(MA)というマーケティング活動のプロセスを支援するシステムがあります。米国では2000年に普及が始まりましたが、日本では15年遅れて2014年に普及が始まり、今では米国、欧州、そして国産のベンダーなど、多くの製品が日本市場で販売されています。各社の販売実績を合計すると6000社を超え、多少盛っていると考えても少なくとも5000社が1度はMAを導入したと考えて良いでしょう。日本の上場企業が約4000社ですからこれは少ない数ではありません。

 産業別に見ると最も導入企業の数が多いのはIT産業ですが、MAの導入失敗事例が最も多いのもまたIT産業です。失敗と言っても「動かない」ということではありません。ほとんどのMAはクラウドで提供されていますから「動かない」はないのです。そうではなくて、メール配信に使っている、データを蓄積するなど限定的に使われていることがほとんどなのです。

 MAは良質の案件を営業や販売代理店に安定供給をする役割を担うデマンドセンターのプラットホームとして生まれた業務アプリケーションです。他の用途には向きません。しかし案件を供給して売り上げに貢献させている例は驚くほど少ないのです。IT産業がMAを真っ先に導入した理由はITリテラシーの高さです。業務効率を向上させるのにITの力を使うことがいかに効率的かを理解しているのでMAが普及した時にも抵抗なく導入しました。ではなぜ活用できていないのでしょうか。それは、ITリテラシーとマーケティングリテラシーは全く別物だからです。

 多くのWindows PCの中にはWordという文書作成ソフトがインストールされています。Office製品の中でもExcelと並んで最も使われるソフトですから誰もが基本的な操作はできるはずです。しかしWordを操作できることと、人を感動させる文章を書くことは全く別です。Wordの操作にはITリテラシーが、美しい文章を書くには文学的なリテラシーが必要だからです。そしてそんなことは誰でも分かっているので、Wordが使える人だからといって詩や小説、舞台の脚本は依頼しません。

 しかし、マーケティングではこれが起こっています。「マーケティングオートメーション」という誤解を招く表現のせいもありますが、MAの操作ができればマーケティングができると思っている人が驚くほど多いのです。その結果、… 続きを読む

※この記事はZDNet Japanから配信されています。

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