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プロが指南、フレームワークの正しい使い方、誤った使い方
2020.03.30

フレームワークで斬新なアイディアを生み出す方法

プロが指南、フレームワークの正しい使い方、誤った使い方

著者 Bizコンパス編集部

 ビジネスパーソンであれば、「フレームワーク」という言葉を一度は聞いたことがあるでしょう。

 フレームワークとは、思考や発想が効率的にできるよう考案されたツールのことで、経営戦略からマーケティング、商品企画、組織づくりなど、ビジネスのさまざまな領域で使われています。たとえば、戦略立案でよく使われるSWOT(Strengths[強み]、Weaknesses[弱み]、Opportunities[機会]、Threats[脅威])、マーケティングで使われる4P(Product[製品]、Price[価格]、Place[流通]、Promotion[販促])もフレームワークに該当します。

 しかし、『ビジネスフレームワーク』『問題解決フレームワーク大全』(以上、日本経済新聞出版社)など、フレームワークに関するビジネス書を多数刊行するコンサルタントの堀公俊氏によると、過度な期待や誤った使い方により、フレームワークの実力が十分に発揮されていないケースも少なくないといいます。

 フレームワークを上手に使いこなすためには、何が必要なのでしょうか?堀氏にフレームワークの極意を聞きました。

フレームワークは、あくまでも「料理のレシピ」である

――根本的な質問で恐縮ですが、堀さんは「フレームワーク」という言葉について、どのように定義していますか?

 私はよく「考え方の型(かた)」と表現しています。フレームワークは、あくまでも考えるための枠組みを表したものです。それを使ってどのような答えを導き出すのかは、個人の思考力が問われるということです。

 よく誤解されるのですが、フレームワークは「魔法の杖」でも、「打ち出の小槌」でもありません。料理でたとえると、いいレシピがあるからといって、必ずしも美味しい料理ができるわけではありません。

 優れた料理人は、時と場合に応じて、最適なレシピを選択します。さらに、どの素材を選ぶのか、その素材をどのように調理するのかという判断も間違いません。最終的に料理の味を左右するのは、結局は料理人の腕です。

 なので、たとえフレームワークを使ったとしても、それが優れたアウトプットを生むというわけではありません。

 とはいっても、料理が苦手な人が、まったくレシピを見ないで作った場合と、既存のレシピを見ながら作った場合を比べると、後者のほうが当然うまくいく可能性は高いでしょう。

 フレームワークも同じです。ビジネスの世界で昔から広く使われているフレームワークは、経営学者やコンサルタントが試行錯誤する中で磨き上げられた定番のレシピです。先人たちが生み出した一定のパターンや思考法といったフレームワークを上手に使いこなせば、まったくフレームワークを意識しないケースよりも、多くの見返りを得ることができるでしょう。

――フレームワークを用いることで、具体的にどのような「見返り」が得られるのでしょうか?

 例えば、複数の人が関わるプロジェクトで共通のフレームワークを用いれば、それぞれの見方による意識の相違がなくなります。加えて、複雑なものをシンプル化することで、考え方に漏れや偏りが生じにくくなるというのも魅力です。

 フレームワークは、考え方を人に伝えやすいため、理解してもらいやすくなります。コミュニケーションの効率化という面でも大きなメリットがあり、集団の思考が加速され、スピーディーな問題解決や意思決定が可能になります。

 もちろん、これらは正しくフレームワークを使用した場合のメリットです。解決したい問題に適さないフレームワークを使ってしまうと、適切な答えは導き出せません。

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