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IoTの三種の神器とは?バイデン大統領で何が変わる?2021年のITトレンド予想
2021.01.06

シリコンバレー通信第35回

IoTの三種の神器とは?バイデン大統領で何が変わる?2021年のITトレンド予想

著者 小室 智昭

3.SustainabilityとResiliency(持続可能な社会と弾力性)

(1) エネルギー

 米国の環境対策は2021年に再び動き出す。それは、米国のバイデン次期大統領が、”就任後にパリ協定に復帰する。”と表明しているからだ。

 トランプ大統領は環境問題に全く興味がなかったが、この4年間、各州は独自の取り組みを続けている。米国でエネルギー問題に一番積極的な州はハワイ州。ハワイ州は2008年からエネルギー問題に取り組み、2045年までにクリーンエネルギー100%の実現に向けて活動している。そして、ハワイ州のエネルギー対策は2021年から新しいフェーズに移行するようだ。

 また、他の州と比べて環境問題に関心が高い人が多いと言われているCA(カリフォルニア)州も動いた。州知事のGavin Newsomさんは、史上最悪の山火事被害の終息で多忙を極める中、2035年までにCA州でのガソリン車の新車販売を禁止すると発表した。しかし、クリーンカーを促進するための具体的な政策は何も発表されなかったのは気がかりだ。日本でも議論されているようにクリーンカーシフトには課題が多い。EVの場合、米国ではTesla社が自費を投じてCharging Station(充電ステーション)を設置しているが全く足りない。Charging Startionが増えない理由を”コスト”と捉え、低コストなCharging Stationを開発しているスタートアップも登場している。

 しかし、EV化の課題はCharging Stationの数だけでなく、Charging Stationへの給電の仕組みにもある。EVに限らず、いかにピークを抑えてニーズに応じて電気を供給できるかが鍵となる。ある自動車メーカーは双方向の給電システムであるV2G(Vehicle-to-Grid)の技術開発に力を入れている。

 2021年は、エネルギー資源として”水素”への注目も高まるだろう。水素を取り出すための方法は大別して3つあるとされているが、化石燃料を燃やして水素を取り出す方法では意味がない。2020年だけでも効率的に水素を取り出す仕組みを開発しているスタートアップと出会った。なかには、日本の商社やエネルギー会社との提携も進んでいるスタートアップもいた。

ハワイ州のエネルギー対策

(2) 環境

(2-1) 資源

 日本では、SDGs(Sustainable Development Goals; 持続可能な開発目標)が話題となっているが、「私たちのソリューションはSDGsです。」というスタートアップに会ったことがない。トランプ大統領が環境問題に興味がないことと、結果的にSDGsに貢献するソリューションだとしても、SDGsの達成を目標にしていないからだろう。

 しかし、BYOB(Bring Your Own Bag)の推進やプラスチック製ストローの廃止など、個人や企業のレベルでEco-Friendlyな活動が展開されている。私が住んでいる地域では、資源を一般、紙、ビン・缶程度には分別するが、日本のように資源を細かく分別する習慣がない。それでも米国のリサイクル率は3割以上と日本のリサイクル率を上回る。米国では廃棄される資源が増え続けているが、「さらにリサイクル率を高めようとすると人材不足などの壁が大きく立ちはだかる。」とあるスタートアップのCEOは言う。

 そこで活躍するのがAIとロボットだ。集められた資源をベルトコンベアーで運び、それをカメラで撮影する。撮影された画像をAIが瞬時に判定してロボットアームがリサイクルできるように分別する。一般市民のリサイクル意識を高めることは重要だがそれには限界があり、今後も最新ハイテクを活用したソリューションが登場するだろう。ここでのポイントはもう一つある。一般的には、AIやロボットが私たちの活動をサポートしているが、ここではAIやロボットが気持ちよく働けるように人間がAIやロボットをサポートしている。

米国の資源状況(2017年時点)

 

(2-2) 食料

 アレルギー対策、健康志向という観点で人工食品に注目が集まっている。Food Techに関するスタートアップは、Food Techに特化した投資家やGV(旧Google Ventures)社などから多くの資金を調達して、活動を拡大している。人工食品は環境にも優しい。家畜を飼育することによる森林伐採、温室効果ガスの削減、将来の人口増加による食糧危機回避に貢献している。人工肉を開発しているImpossible Foods社は、2019年のCEC Media DayでCESにデビューし、2020年のCESでは試食できる大きなブースを構えた

 食品は各国で承認の取得が必要だが、環境問題に関心が高いStarbucks社はMeatless Mondayという人工肉を使ったハンバーガーを期間限定で毎週月曜日$2 offでの提供を始める。日本の航空会社も人工肉を使った機内食を提供するなど、新たな食品の活動の幅は広がっている。

食品業界における投資トレンド(出典: GFI)

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4.Smart City x Mobility

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