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コロナ渦中に実施された“All Virtual”イベントで注目のスタートアップ
2020.05.28

シリコンバレー通信第28回

コロナ渦中に実施された“All Virtual”イベントで注目のスタートアップ

著者 小室 智昭

2.6. Sustainability

 Sustainabilityのカテゴリーでは、Litterati社がAwardを受賞した。

(1) AMP Robotics社

 AMP Robotics社はComputer Vision、AI、Robotを活用して、人材不足、リサイクル率およびリサイクル品質向上、高コストといったリサイクル業界の課題を解決するプラットフォームを開発している。

 同社のプラットフォームでは、Computer VisionとAIを活用したObject Recognition(物体認識)技術でリサイクルゴミを検知・分析し、ロボットアームがそのリサイクルゴミを回収する。同社のプラットフォームは、フロリダ州にある最大規模の工場以外に世界の60ヶ所で稼働していて、同社の予測によると2020年Q1の同社の収入は50%以上増加するそうだ。

 同社は2015年に設立され、2019年11月にはSequoia Capital社をLead Investorとして、Series Aとなる$16M(1,600万ドル、約17億円)を調達している。日本市場もターゲットに入っているようだ。

 

(2) Oceanworks社

 Oceanworks社は、ありそうでなかったプラスチックゴミのマーケットプレイスを提供している。

 既存の仕組みでは、資源が必要な企業は、プラスチックゴミの品質を確認する前に、PO(Purchase Order、発注オ―ダー)を出さなければいけなかった。しかし、同社のマーケットプレイスのオーダーの流れは、(1) プラスチックゴミの回収、(2) 資源の品質確認、(3) 資源の集積、(4) 発注、(5) DHLによる翌日配送となっていて、企業は第三者が証明したプラスチックゴミの品質を確認してから、プラスチックゴミを購入することができる。

 多くの業界リーダーが同社のマーケットプレイスを利用していて、世界的ジッパーメーカーのYKK社も同社との提携を2020年4月に発表している。

(3) ByFusion社

 ByFusion社は、ヨーグルトなどの容器、レジ袋、ペットボトルなどのプラスチックゴミから軽量で高強度のブロック(ByBlock)を開発している。同社は強い圧力でプラスチックゴミをブロックに変形させるため、加工の際のCO2発生量は極めて少ないそうだ。

 用途はさまざまだが、同社がプレゼンテーションで見せてくれたビデオを見る限り、仮説施設の建材として使用するには十分な強度があるように見える。同社は2019年Q4に米国、オーストラリア、ニュージーランドでベータプログラムを開始し、2020年Q4の世界展開を目指している。

(4) Litterati社

 Litterati社はゴミをなくすためのコミュニティ、データ分析・可視化ツールを提供している。同社のFounder&CEOのJeff Kirschnerさんは「誰もが道路、公園、ビーチなどからゴミをなくしたいと思っている。私たちのミッションはその思いを応援することだ。」とPitchで語った。

 Litterati社は、清掃のときにゴミを撮影するモバイルアプリと撮影されたゴミをクラウドで”いつ”、”誰が”、”どこで”、”どのようなゴミ”を清掃したのか登録・分析する仕組みを提供している。分析されたデータは地図上に展開され、誰でも、いつ、どこに、どのようなゴミが捨てられていたのかが分かるようになっている。同社のサービスは165ヶ国16万人以上が利用し、約550万個のゴミが登録されている。

 同社のモバイルアプリには、個人の清掃活動を保存・共有することができるほか、清掃キャンペーンのメンバーを募集する機能も備わっている。その機能を使って、Dockers社、Levi’s社などのアパレルメーカーやサンフランシスコ社などの自治体が各地で清掃キャンペーンを行なっている。企業の社会貢献活動を拡大・活性化できる良い仕組みだと思う。

3.Summer Summit 2020のご案内

 Summer Summit 2020は6月15日から18日の4日間での開催が予定されている。Summer Summitでは、IoT、Real Estate、Mobility、Energy、FinTech、Enterprise、InsurTech、Healthの8カテゴリーのAcceleration Programに参加しているStartupのPitchとKeynoteが行われる。On siteなのかAll Virtualなのかまだ発表はないが、その頃にはCOVID-19が収まり、現地でStartupの熱い思いが見られることを切に願う。

 PNP社では、COVID-19対策に関するソリューションを開発しているStartup向けのAcceleration Programを開始していて、コーポレートパートナーは、Post COVID-19時代の斬新的な“New Normal”と出会えるチャンスもある。

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